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第606回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「明治でよかった〝泥臭い〟主将の4年間」スケート部(アイスホッケー部門)徳田 滉也

文・写真/土屋 秋喜(政経1)



鳴り響くブザーに沸き立つ中大ベンチ。4連覇を狙う明大を下し、中大が関東大学リーグ戦を制覇した。歓喜の対敵を前に、主将・徳田滉也(政経4=武修館)は涙をのんだ。

世代別代表の常連として高校時代から期待は大きかった。高校2年次、インターハイ優勝に貢献すると、3年次には主将に。日本屈指の強豪校で培った技術、精神面の両方に高い評価を受け、明大の門をたたいた。

その船出は圧巻の一言。初の公式戦となった1年次の関東大学選手権では、計5得点を挙げ新人王に。期待通りの活躍で大学生活のスタートを飾った。勢いやまず2年次には日本代表に選出され、ユーロチャレンジに出場。3年次にはリーグ戦ベストFWのタイトルを獲得するなど、満を持して最後の1年を迎えた。

「22番の年にする」。自身の背番号に飛躍を誓ったラストシーズン、6試合で2ゴールは飽き足らぬ活躍だったかもしれない。それでも「エースキャラじゃない」。そう自認するように、点を決めるだけが徳田のホッケーではなかった。「陰で頑張る選手がいるからチームになる」。圧倒的な運動量と激しいチェック、FWながらディフェンスにまで回るなど〝泥臭い〟プレーでチームを支え続けた。

主将としてチームを背負った今季は、3年間守り続けた王座を明け渡すことに。しかし「やり切った。人として成長できた」。ホッケー漬けの4年間に悔いはない。〝常勝明治〟の大黒柱は新たなスタートを切る。
(とくだ・ひろや 政経4 武修館 171cm・70kg)