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第607回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「支え、支えられたマネジャー。ラストイヤーも全力で」準硬式野球部 山岡 優奈

文/金内 英大(情コミ2) 写真/準硬式野球部



「大学4年間、野球のマネジャーに没頭して終わりたい」。高校時代から野球部のマネジャーを務めていた山岡優奈(政経3=明大中野八王子)の大学生活は、その思いと共に始まった。そして場内アナウンスやベンチ参加など、マネジャー活動の幅広さに魅力を感じ、準硬式野球部への入部を決意する。

 

もともとマネジャーが少人数の準硬式野球部。先輩が引退し、2年目の序盤は山岡1人になってしまう。それでも、選手自らがマネジャー業務を手伝ってくれたこともあって「できることは精一杯やろう」と高いモチベーションを持ちながら懸命にサポートを続けてきた。その姿を間近で見ていた当時の主将・千田京平さん(2020年農卒)が、春先の関東選手権で「1人で支えてくれたマネジャーのためにも勝とう」と皆を鼓舞。結果その大会では、24年ぶりの優勝を果たし、全国の舞台にまで駆け上がった。千田さんの言葉や、優勝の喜びもあり「全部が重なって、あれが一番うれしかった」。チーム全員の頑張りと、それを互いに尊重する姿勢が、成果へと結びついた。

 

中でも大きかったのは同期選手の存在。高島泰都(法3=滝川西)や前田剛志(農3=札幌第一)など、早いうちからチームの核となる選手が多かった。チームを背負う彼らの姿は「自分もこのチームをもっと良くしていきたい」と彼女の励みになった。そして何より「一人一人が優しくて温かい、同期の選手たちに支えられてきた」。まさに一蓮托生。この関係性そのものが、彼女の原動力だ。

 

マネジャーを含めた全員が、全員を支え合う。結束の力で準硬式野球部が目指すは、初の六大学リーグ優勝。「妥協せず最後までやり抜く」。選手と同じ闘志を胸に、山岡のラストイヤーが今始まる。

(やまおか・ゆうな 政経3 明大中野八王子)