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結んだ絆を再び握り締め—福島県沖地震への支援活動

新地町図書館の入口に掲示された展示パネル

2月13日の福島県沖地震で被災した新地町図書館への支援を、卒業を控えた文学部4年生の秋澤奈緒さんと中村夏奈子さん(どちらも2021年3月卒業)が行いました。2人は在学中に震災等復興活動支援センターの下で実施された新地町図書館研修やボランティア活動に2度にわたり参加しており、その絆からの「継続的な」活動です。

今回、“震度6強”という大激震が町全体を襲いました。断水や住宅への被害のほか、図書館の被害は甚大でした。蔵書がすべて落下し、建物自体も被害を受け、それらの映像は「最大の被災地」という冠言葉とともに全国を駆け巡りました。

本学は同町と2012年に「震災復興に関する協定」を、2019年に地域連携協定をそれぞれ締結し、さまざまな学生が復興活動を継続的に展開してきました。この「絆」から今回の被災に対し、学生たちからは、お見舞いのメッセージのほか、「何か支援をしたい」という声が震災等復興活動支援センターに寄せられました。共通していたのは「行きたいが、コロナ禍で行けない」という共通のもどかしい思いです。図書館を訪問した経験を持つ秋澤さんと中村さんの提案を基に、可能な支援活動を模索しました。

図書館からは「再び被害に遭い、重い空気に包まれた町民に読書の面白さを呼び掛けるパネル作成を」という要望が寄せられ、図書館の入り口に掲示するパネル『逆引きおすすめ作品』を作成しました。同パネルはDVDの貸し出しが多いことに着目し、関連図書や同じジャンルの本に導こうという内容です。

センター主催による学生ボランティアの経験が、また次のボランティアの種まきにつながることを祈ります。
(鳥居高 震災等復興活動支援センター員、商学部教授)