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第608回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「最後の1年間みんなで大空へ」航空部 近藤 菜々子

文/明大スポーツ新聞部 写真/航空部



待ちに待った航空部の新宿舎が完成した。男子ばかりの航空部で数少ない女子部員の近藤菜々子(総合4=鷗友学園女子)は宿舎整備に尽力した。「よりきれいに保てるような宿舎作り、特にごみの管理のルール作りをしてきた」と話す近藤は、周りからは母親のように慕われている。

航空部に入ったきっかけは、航空宇宙への興味と大学時代に航空部に入っていた父親の影響。練習を重ね一人で初めて操縦した時には「自分で動かしているのが信じられなかった」。

エンジンを搭載しないグライダーの操縦は羽を動かすのみのシンプルなもの。その反面、上空では地上で考えているように操縦ができない。また、操作が機体に反映されるまでのタイムラグがあり、決して簡単なものではない。

昨年度は新型コロナウイルスの影響で3月末から8月ごろまで練習の中止を余儀なくされた。予定していたライセンスを取ることができず、大会は全て中止となった。これまでの土日のみの活動から、オンラインでの座学中心の活動に。平日もミーティングを行う回数が増えたことにより、より部員間のつながりは濃くなっていった。

一度離陸すれば個人競技。しかし離陸するまでは機体を運ぶ自動車の運転や、引き上げるための機械の操作など部員で協力しなければ滑空することはできないのがグライダーである。4年次の目標は全員でライセンスを取得し、六大学大会、関東大会で優勝すること。勝利を目指し大空へと向かう。
(こんどう・ななこ 総合4 鷗友学園女子 156cm)