Go Forward

大学時代、政治を学ぶサークルに所属していた。当時の仲間たちで昨年、会誌「ポリティカ」を約50年ぶりに作成した。コロナ禍で年1回の懇親会が開けなくなったのが主な理由だ。さらに、その仲間たちでZoomを使って月に1回ほど、ざっくばらんに懇談する場を設けた。古希を前後した面々だけに、デジタルに強いとは言えないが、助け合って何とか続いている。

私が理事長を務める団体では、リモートワークが日常化し、毎週の会議も、シンポジウムや講演会もオンラインを利用するようになった。別の団体ではオンライン忘年会や、オンラインによるバーチャル職員旅行も経験した。高齢者住宅に入居している100歳になる母とは、施設が用意したタブレット端末を使ってオンライン面会ができるようになった。すべてリモートが新常態になりつつある。大学も同じだろう。

だが、何でもリモート万能とはいくまい。「災害は人を団結させるが、パンデミックは人を孤立させる」という。コロナ禍はそれを実証したが、学生たちの孤立に配慮したケアーも必要である。