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第609回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「明治らしさでチームを引っ張れ」バレーボール部 松本 大翔

文・写真/入野 祐太(国際3)



背番号〝1〟。大学バレーボール界では主将の番号として認知されている。良くも悪くもチームの顔。選ばれた者だけが期待とプライドを背負いつけることが許される。

今季、この番号を任されたのは、OH(アウトサイドヒッター)松本大翔主将(法4=埼玉栄)。選手が中心となって練習をする明大。練習を引き締め、引っ張る主将の役割は他大学に比べて重要だ。「後輩からの意見も参考にしている」。先輩後輩関係なく、全員を巻き込む環境を目指している。そんな松本についてアナリストを務める宮下想(営4=習志野)は「誰にでも厳しい指導ができる一方、いいプレーを褒める器用さもある」とたたえる。また試合前はチームの士気を上げるために、オールバックにするなどチームの盛り上げ役も担う。

プレイヤーとしての魅力は強烈なサーブだ。サーバーとしての名前をとどろかせた一戦がある。1年次のインカレ、対中大戦。「バレー人生で一番緊張した」。劣勢の場面でピンチサーバーとして投入されると見事サービスエースを決める。勢いに乗ったチームは中大に4年ぶりの白星を上げた。

多くの主力選手が卒業した今年度はスタメンでの起用が予想される。リザーブとして貢献してきた松本にとってはまた違った景色だ。それでも「自分の役割を果たしたい」と冷静だ。今度はチームを勝利に導くスパイクで輝きを見せる。

先日中止が発表された春季リーグ戦。昨年度から3季連続の中止となってしまった。それでも最終目標である11月開催のインカレ優勝に向けて。明大バレーボール部の〝飛躍〟に期待したい。
(まつもと・ひろと 法4 埼玉栄 185cm・79kg)