Go Forward

毎年お盆の時期になると家族とともに帰省をしていたが、コロナ禍に見舞われてからは一度も帰省をできていない。かつては固定電話しか使えなかった両親が、コロナ禍後にスマートフォンでテレビ電話をできるようになった。声を聞くだけでなく、姿を見たいという思いが、年老いた両親に新しい技術を受け入れさせたに違いない。それでも、両親からは「やっぱり直接会いたいね」との言葉が漏れる。私も強くそう思う。

コロナ禍は、大学の教育研究においても、オンラインの大きな可能性を認識させた一方で、生身の人間に直接会うことの重要性も再認識させた。大講義は授業動画を何度でも視聴できるオンデマンド型授業が好評だが、ゼミナールでは深い人間関係を築くための対面も必要不可欠だと感じる。国内外の学会・研究会は、ほとんどがオンライン開催に置き換わり、参加や資料共有が容易になって、議論も活発に行われているが、新たな学術交流の前提となる人間関係を築くのは難しい。

今後も、より優れた教育研究とその前提となる人間関係の構築の形を探求し続けねばならないだろう。