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情コミ学部・島田ゼミ 「3分の1のパン屋さん」を夜の駿河台キャンパスで開店

「3分の1のパン屋さん」を開店した島田ゼミの学生ら

国連世界食料デーにあたる10月16日、駿河台キャンパスで「3分の1のパン屋さん at 明治大学」が開かれた。これは、ホームレス状態の人の自立支援を後押しする「ビッグイシュー」協力のもと、情報コミュニケーション学部・島田剛ゼミナールの学生が、都内各所のパン販売店から売れ残りそうになった商品を買い取って販売する取り組み。

店名は、フードロスの背景にある二つの「3分の1問題」から名付けられた。1点目は、世界で年間生産される食料の約3分の1にあたる約13億トンが廃棄されているということ。2点目は、製造者と小売店の間で、生産から賞味期限までの3分の1の期間内に店舗に納品できなければ、残りの日数にかかわらず廃棄される場合があるという「3分の1ルール」という慣習から。学生らはこういった現状をゼミ活動の中で学び、フードロスへの問題意識から取り組みを実行に移した。

「3分の1のパン屋さん」は17時30分にオープン。開店直後から行列が絶えず、2時間余りで仕入れたパン83個が完売となった。店頭には島田ゼミの活動の一環として、1月からオンラインショップで販売を行ってきた「明治大学SDGsコーヒー」も並んだ(本紙第746号既報)。

取り組みを終え、島田ゼミの萩原聖さん(情報コミュニケーション学部4年)は、「“売り手”としてフードロスについて考える機会を得た。今後は“買い手”としても向き合い続けたい」と述べた。

取り組みを支援したビッグイシューの佐野未来氏は「おいしい食べ物を通じて、なぜ廃棄するのかといった疑問から、構造的な課題について考えるきっかけにしていただければ」と話す。今回の売り上げは全額ビッグイシュー基金に寄付され、生活困窮者の支援やボランティア活動に役立てられる。