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情報コミュニケーション学部 世界各地の最先端の研究を体感「世界のキャンパスから」

ファッションにおける「下品」さの変遷について解説するリース‐ロバーツ教授(右下) オストベリ氏によるオンライン講義の様子

情報コミュニケーション学部が2021年度秋学期にオンライン授業として開講中の「世界のキャンパスから」(総合コーディネーター=大黒岳彦教授)では、世界各地の大学で最先端の研究に携わっている新進気鋭の研究者や、ビジネスの現場で活躍する人材を招聘し、世界のさまざまなキャンパスで研究され、実際に行われている講義を多角的に体験できるという内容の授業が行われている。

2021年10月12日の授業は、スウェーデン・クオリティケア社のマネージャーであるエーミル・オストベリ氏を招き、「スウェーデンの男女平等とワークライフバランス」というテーマで開講。国際日本学部の鈴木賢志学部長が回替わりのコーディネーターとして参加した。オストベリ氏は先天性の視覚障がいを持ちながらも日本・米国への留学を経験し、現在は3カ国語を用いてスウェーデン国内で研究者や学生向けのスタディツアーを主催する同社の業務に当たっている。スウェーデンでは男性が配偶者の妊娠を自分ごととして捉えていることなどが紹介されると、Zoom上でのチャットや口頭での発言が盛り上がり、オンラインながらも熱量のある授業が展開された。

11月16日の授業は、パリ第三大学のニック・リース-ロバーツ教授を招き「ファッションにおける失敗」をテーマに開講。情報コミュニケーション学部の高馬京子准教授がこの授業回のコーディネーターを務めた。リース-ロバーツ教授は、フランスでは19世紀にファッションとは上流階級によるもので、身分を超えた模倣が「下品」な行為とされてきたことを紹介。そして、現代の欧米では、人目を引く過激なデザインなど一見「下品」に見えるものこそがファッションとなってきた変遷を解説した。受講生は、「時代背景によって価値観が変わるのだということがわかった。自分なりにファッションを楽しみたい」といった感想を述べるなど、大いに刺激を受けた様子だった。

この授業は2018年度から開講され、メディア、音楽、ジェンダー、政治、考古学など幅広いテーマを取り扱ってきた。この授業を立ち上げた大黒教授は、「学際的かつ国際的な問題意識を早期から養うことが目的。受講生には自身の研究や留学への挑戦などにつなげてもらいたい」と語った。