Go Forward

先端数理科学インスティテュート(MIMS)研究ブランディング事業 コンピュータグラフィックスとユーザインタフェースの数理

手芸作品制作を支援するシステムを紹介した五十嵐准教授

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)は2021年11月20日、研究ブランディング事業に関わる公開シンポジウム「コンピュータグラフィックスとユーザインタフェースの数理」をオンラインで開催した。

このシンポジウムは、学内外の専門家を講演者として招き、コンピュータグラフィックスの「表現力」とソフトウェアにおけるユーザインタフェースの「使いやすさ」を支える数理科学について、高校生でも分かるレベルで解説することを目的として企画された。Zoom・ウェビナー形式で開催され、175人の参加があった。

第1部は、総合数理学部の宮下芳明教授と五十嵐悠紀准教授による講演。宮下教授は「表現の道具(インストゥルメント)のデザイン」と題して、音楽やコンピュータグラフィックス(CG)など、あらゆる分野における作品制作の現場で求められる、表現力と使いやすさを両立するインストゥルメントに関する発表を行った。五十嵐准教授は、「コンピュータを用いた手芸設計支援」と題して、オリジナルな手芸作品を初心者がデザインするために、設計・制作をコンピュータサイエンスの観点から支援するシステムを紹介した。

続く第2部は、Yahoo! JAPAN研究所上席研究員の山中祥太氏による「ユーザインタフェース設計における数理」、筑波大学システム情報系の金森由博准教授による「デジタル・ヒューマンを支えるCGの数理」と題した特別講演が行われた。山中氏は、スマートフォンやパソコンで閲覧するWebサイトのデザインなどにおいて、操作ミスを減らすために数理を用いた研究が行われていることを解説した。さらに、金森准教授は、最新のCG技術を紹介し、「将来、CGが社会のインフラ技術となるかもしれません。高校生・大学生の皆さん、CG技術について一緒に学んでみませんか」と参加者に呼び掛けた。

第3部は、Zoomのチャット機能を用いた質疑応答の時間で、4人の登壇者に対して参加者から多数の質問が寄せられ、盛況のうちに終了となった。