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情報コミュニケーション学部「世界のキャンパスから」 WHO事務局長補の山本尚子氏と学生が意見交換

島田准教授が進行し、学生との意見交換が行われた 山本氏の講演の様子

情報コミュニケーション学部の2021年度秋学期開講科目「世界のキャンパスから」(関連記事を本紙第757号に掲載)の一環として、2021年10月26日にWHO(世界保健機関)事務局長補を務める山本尚子氏による講演と学生との意見交換が行われた。

同講義はオンライン形式で実施され、山本氏もWHO本部のあるスイス・ジュネーブからオンラインで参加した。

山本氏は、SDGs時代にグローバルな保健問題にどのように取り組むか、また、新型コロナウイルスなどの感染症に対して、病原体サンプルなどに関する情報の迅速な共有などに当たってWHOがどのように取り組んできたかを紹介。新型コロナによって世界中で新たに約1億人が極度の貧困に陥っているという報告がなされると多くの学生が驚いた様子だった。

講演に続いて、学生との意見交換では、医学などの「科学」と「政治」のあり方について考え直す必要があるとの問題提起や、データに基づいて考え発信することの重要性について指摘があった。さらに、ワクチンに対するデマへの対処や、国際機関で働く方法など多様な質問が寄せられた。

授業に参加した松村愛子さん(3年)は、「世界の最前線で活躍している方のお話を伺い、とても勉強になった。医療をはじめとした日本の研究環境に対して危惧されていることが印象的で、早急に考えるべき課題だと感じた」と述べるなど、刺激を受けた様子だった。

今回の講演は、この授業回のコーディネーターを務めた情報コミュニケーション学部の島田剛准教授と山本氏が以前、米国ニューヨークの国連日本政府代表部に同時期に所属していた縁から実現した。
(情報コミュニケーション学部)