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第617回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「視野を広くチームを引っ張る貫け頂点への志」ヨット部 冨永 祐大

文/金井 遥香(情コミ2) 写真/佐野 悠太(政経1)



「決めた目標を下げず、最後までやり遂げられるチームに」。11月、1年間の集大成である全日本学生選手権を総合8位で終え、新体制を迎えた明大ヨット部。スローガンに『貫徹』を掲げ、冨永祐大主将(法3=高松商)は新たなチームを率いていく。

祖父の影響で、地元・香川県にて小学4年次からヨットを始める。「もっと走れるようになったら楽しいだろうな」。高校でも競技を続けることを決意し、県内でも強豪校の高松商高へ。いざ部活動が始まると、ヨットの経験のある部員は一学年に2人ほど。0からスポーツを教えることの難しさに悩み抜いた。「伝え方もうまくいかず、言い過ぎてしまうことがあった」。また、競技に対して熱い思いを持つ部員が多く、個がぶつかり合うこともしばしば。しかし、そのような高校時代の経験は、大学で大きく生かされることとなる。

スポーツ推薦生として明大ヨット部に入部。推薦生は代で2人のみと、高校時代と似た環境だった。「同期をしっかりとさせていれば、それが下級生にも伝わり、チームづくりにつながる」。最終学年になった時のことを見据え、1年次から代の統制を務める。高校での反省を生かし、同期に対しての接し方を工夫した。「いい雰囲気になるように、駄目なことは駄目とはっきり伝えた」。常に目を配り、時に厳しく。「同期から、今後を考えてくれていることがすごく伝わってくる」。冨永の視野の広さが、現在のヨット部を支えている。

「優勝に向かってみんなで勝つチームに」。近年右肩上がりの成績を残すヨット部が目指すのは、全日本学生選手権での総合優勝。「周りを底上げしてレベルアップさせる」。新主将の下、掲げた目標を貫き通し、チームはさらに一つになる。
(とみなが・ゆうだい 法3 高松商 180cm・80kg)