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文・平山ゼミが生理の困りごと調査を実施 — 調査結果を受け、学内に無料の生理用品を設置

文学部の平山満紀ゼミナール(現代社会学)は、2021年7月に明大生を対象とした「明治大学生の生理の困りごととニーズに関する調査」をインターネット上で実施し、457件の有効回答が集まった。この調査は、平山ゼミの学生がジェンダーに関する構造的問題を学びつつ、明らかになった課題に学生主体で取り組むことを企図して行われたもの。

調査の結果、女子学生の生理に関するさまざまなニーズが明らかになり、その解決の第一歩として、カンパ金をもとに試験的に学内の女子トイレに無料の生理用品を設置した。設置は2021年12月から2022年1月にかけて、駿河台キャンパス・リバティタワー1階、和泉キャンパス・メディア棟、第一校舎の3カ所のトイレで行われた。無料配布コーナーには利用者アンケート用の二次元コードを印字し、さらなる具体的なニーズの調査につなげた。

平山ゼミによると、調査の結果、主に次のようなことが明らかになった。1点目は、生理用品の無料設置に対し非常に高いニーズがあることで、女子学生の96.7%が「無料の生理用品の設置が必要」と回答した。2点目は、多くの女子学生が、勉学に差し支えるほど重いPMS(月経前症候群)や生理痛を抱えていて、学内で横になれる場所や、試験が受けられなかった場合の配慮などのニーズがあること。3点目は、医療を利用できていない女子学生が多いことで、婦人科受診経験者は25.5%だった。さらに、体育会に所属する女子学生への調査結果などもまとめられた。

平山ゼミの高倉梨奈さん(文学部3年)は、「生理用品の無料配布をしてみて、予想以上のニーズの大きさを実感したので、今後より多くの学生に届けたい」と述べ、この取り組みを全学的に広げていきたいという意向を示した。