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博物館をもつ大学は、わが国においても多くはない。本学は、その数少ない大学のひとつであり、商品、考古および刑事の3つの部門からなるその構成は、資料によれば、収蔵品の質および量において、来館者数においても国内トップクラスの規模を誇っている。

コロナ禍はその発生が確認されてから実に2年半以上に及ぶが、感染予防やそれに伴う自粛生活を余儀なくされ、同博物館も臨時閉館の事態に追い込まれてしまうなど、博物館ファンの一人としては実に寂しい思いをさせられた。現在は、感染対策を施したうえで、通常どおりの開館時間が確保されており、人類の遺産ともいうべき多くの展示品を鑑賞しつつ、先人の「生活」の一端に接し、知の深淵に思いをはせる機会を満喫している。

現在の陣容で博物館が運営される以前から、実は学生としても展示品の数々に触れてきた。在学生ならびに卒業生諸賢には残念ながら本学の博物館の認知度は高くない。同博物館は無料で開放されている。心静かに内省を得る場としてぜひ活用してほしいものである。