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レインボーサポートセンターが校友・松岡氏を招きオンラインセミナーを開催

「アウティング」について解説する松岡氏

レインボーサポートセンター(センター長=浜本牧子副学長)は6月27日、オンラインセミナー「『あいつゲイだって』はなぜ、問題なのか」を開催した。講演者に本学校友で(一社)fair代表理事の松岡宗嗣氏(2018年政治経済学部卒)を招き、本人の性の在り方を同意なく第三者に暴露する「アウティング」と呼ばれる行為をテーマに講演が行われ、58人が視聴者として参加した。同センターでは外部講師を招いたセミナーは初の試み。

講師の松岡氏は、在学中の2015年にLGBTQと呼ばれる性的マイノリティを理解・支援したいと思う「ALLY」を増やすキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK」を立ち上げ、卒業後には、同法人の代表理事として、LGBTQに関する政策や法制度を中心とした情報発信やキャンペーン、講演・研修などの活動を行ってきた。

松岡氏は講演の中で、実際に起こったアウティングを発端とした事件・事故とその後の裁判などの事例を紹介。性的マイノリティであることが暴露されることで、その人の友人や職場などにおける人間関係が壊れてしまうリスクや、一度伝わってしまった情報は取り消すことができないことなどを解説した。さらに、「その人の性の在り方は機微な個人情報であり、もしそれを知る機会があれば、勝手に共有せず本人確認を徹底してほしい」とアドバイスを送った。

終了後のアンケートでは学生に加えて教職員からの回答もあり、「アウティングについて知識を持つ方から話を聞くことができて良かった」「誰しも少なからず差別意識を持っているということを忘れずにいたい」と好評な意見が多数寄せられた。

同センターは、性の在り方にかかわらず全ての学生が適正に教育研究、その他の活動を行うことのできる環境の整備などを目的として2020年2月に開設された。個別相談やラウンジ利用に加え、今回のようなセミナーなども引き続き開催していく予定。