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博物館で「古代常陸の雄・三昧塚古墳」展が閉幕

金銅製冠(茨城県立歴史館蔵)と復元品(当館蔵)の展示の様子 展示会場の様子(写真奥中央が冠、手前が実物大の出土状況図)

2000点以上に及ぶ国指定重要文化財を公開した同展は、8月7日までの27日間にわたる会期中、5438人が来場し、盛況のうちに閉幕した。夏休みやオープンキャンパスの時期に重なったことから、小学生や高校生をはじめとして幅広い世代の来館があった。なかでも出土品の馬形飾付金銅製冠とその隣に展示された金色に輝く復元品(当館蔵)、人骨や冠・鏡・装飾品が納められた石棺と大量の武器・武具が出土した副葬品集中部を実物大で表した図には多くの来館者がカメラを向けたり、じっくりと見入ったりする様子がみられた。来場者アンケートには、「茨城県にこのような古墳があったとは知らなかった」「発掘時の大変な苦労がよく分かった」といった感想が寄せられた。

会期中には発掘に携わった大塚初重名誉教授の訃報が届いたが、企画展の開催によって明治大学が関わった古墳調査の重要性が広く認識されることとなり、展示という形で成果を公開する意義が改めて示されたといえる。