Go Forward

専任教職員32氏が退職

明治大学の教育や研究に長年尽力してきた専任教職員32氏が、3月31日で定年退職を迎える(定年退職22氏、選択定年制度による退職10氏)。

何事にも動揺することなく「一歩前へ」

法学部教授 髙地 茂世

1971年に18歳で法学部に入学してから52年あまり明治大学と共に人生の大半を過ごしてきましたが、この時期にひときわ思い起こされる出来事が二つあります。一つは在外研究から帰国直後の替え玉受験騒動で、私が主任監督をした教室にたまたま替え玉受験生がいたことから、職員と共に神田警察署で検面調書を取られる一方で、学部の調査委員として不正受験生のあぶり出しや筆跡鑑定人の推薦を行うなどして騒動の決着にわずかながらも貢献できたのではないかということです。もう一つは全学的に昼夜開講制が検討されていた時期に法学部二部主任として二部廃止を決断し、最後の卒業生を無事社会に送り出し、新学部設置の手助けができたことです。いずれにしても学生やご父母の信頼に背くことなく教員としての責任を全うできたのは、多くの先生方や職員の皆さんの温かいご支援のおかげと感謝しております。これからも明治大学が何事にも動揺することなく「一歩前へ」の精神のもとますます発展しますよう祈念しています。

明治への恩返し

政治経済学部教授 安藏 伸治

1972年に政治経済学部に入学、博士課程の留学期間を除くと45年の月日を明治で過ごしてきました。妻も弟も義妹も明治で学び、明治大学とは縁の深い人生であります。多くの先輩教授や優秀な職員の方々とも交わり、研究、教育、行政、社会貢献と多様な活動に関わることができました。

45年間を振り返ると、さまざまなことが走馬灯のように思い浮かびます。大学3年と4年次のロックアウト時の学外会議室を借りてのゼミ活動、リバティタワー設計時の情報環境の整備計画、Oh-o! Meijiの設計・運用、明治高校・明治中学の校長としての管理運営等々、多くの方々の知恵と協力を得ながらさまざまな事案に関わってきました。

多くの思い出の中で、一番大切なのは学部学生や大学院生との生涯にわたる関わりです。教育は本当に楽しく、学生の成長を目の当たりに見ることができるのです。大学教員としての37年間に、私より優秀な学生や研究者を多く育てることができ、少しは明治に恩返しができたと思っています。ありがとうございました。

校歌とともに

調査役 福田 敏行

偶然にも入職した年は、本学の創立100周年記念の年と重なった。それから40年後の一昨年、創立140周年記念式典が挙行され、時の流れを感じるとともに、明治愛が一層深まった。記念式典では随所に校歌の演出。私はこの式典準備の分科会メンバーとして父母会長と共に校歌企画を提案した。内容は、ハーモニカ奏者による校歌生演奏やアニメ「『明治大学校歌』誕生物語り」を式典当日に披露するというもの。この企画には、明大アイデンティティとして校歌に親しみ、歌うキッカケになってほしいとの強い願いが込められている。

校歌の制定から103年という歴史を迎えた今、日本三大校歌の一つである明治大学校歌を学生中心にさらに継続・継承していってほしい。なぜなら、明大校歌は大学側が主導し作ったものではなく、当時の学生たちが立ち上がり、作詞・児玉花外先生、作曲・山田耕筰先生と協力して完成させたものだから。この独立自治の精神こそが建学の精神。さらに声高らかに皆で歌い続けていってほしい。