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熊本への復興支援、益城町の中学生に折紙工学の「夢講義」を開催

2016年07月18日
明治大学 広報課

折紙工学の不思議を説明する萩原特任教授折紙工学の不思議を説明する萩原特任教授

講義に続いて生徒たちが折紙帽子を作成した講義に続いて生徒たちが折紙帽子を作成した

熊本地震から3カ月が経過した7月15日、明治大学は被災地の中学生に向けた教育支援活動として、「自分の未来を考える『夢講義』」を熊本県益城町で開催。同町立木山中学校(永瀨善久校長)2・3年生の生徒約170人が参加しました。

講師は、折紙工学の第一人者である明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)所長・萩原一郎特任教授が担当し、「ものづくりに新しい価値を創造する計算科学&折紙工学」と題した講義と、実習の二部構成で行われました。

「皆さんが子どもの頃から親しんでいる折紙は、今世界から非常に注目されています」。講義の冒頭でこう切り出した萩原特任教授は、車の衝突軽減装置の開発に始まる、自らの研究の歩みを紹介しながら、折紙工学の仕組みや不思議を解説。さらに、NHK総合番組「超絶 凄ワザ!」で紹介された折紙帽子兼ヘルメットの実物を示し、衝撃に強い構造や対決秘話に触れながら、折紙工学の可能性について説明しました。講義を受けた生徒は、「折紙の仕組みが自動車の中に取り入れられているとは知らなかった」と新しい発見に目を輝かせていました。

続いて行われた実習では、「がんばろう熊本」「がまだせ木山中」とプリントされた折紙帽子の作成に挑戦。不思議な立体構造を組み立てる作業に悪戦苦闘しながらも、それぞれ折紙帽子を完成させました。

質疑応答では、「どういう時に研究の新しいアイデアが浮かぶのですか」という生徒からの質問に対し、萩原教授は「ヒントはどこにでもある。色々な角度からじっと物事を観察すること、何度も繰り返しシミュレーションすることが大事」と、あきらめずに無限の可能性を探ることの重要性を訴えました。

講義を見守った永瀨校長は、「これを機会に大学での学びの幅広さを知ってもらい、自分の将来の選択に活かしてほしい」と、生徒たちの輝ける将来を願っていました。