東京学芸大学附属高校で特別授業を実施~10/28日本経済新聞(高校生特別版)で掲載~
2022年10月28日
明治大学 広報課
「数理に基づいて折紙の展開構造を設計できる」と語った石田祥子准教授
数理に基づいて設計された折紙を製作する生徒
「折紙タイヤ」の一部に実際に触れた生徒からはその硬さに驚きの声があがりました
東京学芸大学附属高等学校で9月26日、理工学部機械工学科の石田祥子准教授による特別講義が実施されました。石田准教授は「折紙で作ったタイヤで車は走れるか?」と題した講義を通して、講義に参加した1・2年生26名に、折紙の形が変化するメカニズムや社会での応用、自由な発想の大切さなどを伝えました。
石田准教授は講義のはじめに、日本の伝統文化であり芸術でもある折紙が、身近にある折りたたみ傘や飲料缶、宇宙工学にまで応用されている事例を紹介し、どのような数理的思考がそうした構造の設計を可能にしているかを解説しました。
また、石田准教授が研究室の学生12名と取り組んだ「折紙タイヤプロジェクト」で、4本でわずか7キログラムの紙製タイヤで1トンの車を走行させた事例も紹介し、教室では驚きの声があがりました。
講義の最後に、生徒たちは数理に基づいて設計された折紙に実際に触れ、2次元から3次元に大きく形を変える折紙工学を体感しました。
石田准教授は生徒たちへ「折紙を折紙として捉えていれば新しいアイデアは生まれません。固定観念を払拭し、自由な発想をすることが大切です」と呼びかけました。また、自由な発想を実際に形にするためには数学や物理の知識が必要になることを説明したうえで、「受験勉強をしている中では実感しづらいかもしれませんが、今やっている勉強は将来に必ず結びつきます。進みたい道や夢を想像しながら頑張ってください」とエールを送り、講義を終えました。
生徒からは、「紙でタイヤを作り、車を走らせたのには驚きました」「先入観にとらわれず、日常に疑問を持つこと、日々考えることが大切だと思いました」といった感想が寄せられました。
この講義の採録記事は2022年10月28日(金)の日本経済新聞 高校生特別版 広告特集で紹介されました。