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明治大学出身会計士の活躍

明治大学出身会計士の活躍

公認会計士の仕事、主に監査業務について:大谷 秋洋先生

パリ会議後のベルサイユ宮殿にて

 公認会計士の仕事は、時代とともに少しずつ広がり、変化してきました。その中心にあるのは、やはり監査業務です。

 私が会計士を目指していた頃は、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれていたバブル前の時代でした。当時は、上場企業が経営危機に陥っても、メインバンクが支えるのが当たり前でした。しかしバブル崩壊後は、銀行にも余裕がなくなり、企業倒産が現実のものとなりました。影響を受けるのは、投資家をはじめとする多くの利害関係者です。

 上場企業には財務諸表の監査が求められており、その役割を担うのが公認会計士や監査法人です。第2次世界大戦後に始まった監査制度ですが、財務諸表の信頼性が揺らげば、投資家が大きな損失を被ることになります。バブル崩壊は、監査制度の重要性を改めて強く意識させる出来事でした。

 私は公認会計士2次試験に5回目で合格しました。明治大学経理研究所の先輩、同輩、後輩の皆さんには本当に助けてもらいました。この場を借りて感謝の気持ちをお伝えできればと思います。2次試験の合格には苦労しましたが、当時の本人は楽観的でした。その一方で、両親にはずいぶんと心配をかけたと思います。

 監査法人に入所してからは約40年間、会計監査の仕事に携わってきました。担当した会社は、好調な企業もあれば苦しい状況の企業もありました。小売業や製造業など業種もさまざまでした。仕事にあたる中で常に意識していたのは、「監査の本当のお客様は、目の前のクライアントではなく、証券市場や投資家の皆さんである」ということです。だからこそ、監査人にとって独立性はとても大切です。

 監査法人を退職した後は、2社の社外監査役を務めています。これまでの経験を生かせる場であり、引き続き使命感を持って取り組んでいます。

 監査法人時代には、消費財(小売業、食品業など)セクターのリーダーとして海外会議にも参加しました。世界の消費財企業のCEOやCFOが集まる会議で、パリのベルサイユ宮殿で開かれた晩餐会に出席したことは、今でも忘れられない思い出です。 



 大谷 秋洋(おおたに あきひろ)
略歴 1961年生まれ。1984年 明治大学商学部卒業。有限責任あずさ監査法人(旧 英和監査法人)で39年間勤務。2005年度経営学部特別招聘教授。現在は、株式会社日本政策金融公庫および株式会社三陽商会社外監査役。 2026年7月現在 
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