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黒耀石研究センター

【活動記録】韓国ソウル大学で研究交流

2010年12月09日
明治大学

10月16日,アジア旧石器協会韓国大会終了の翌日に,小野昭センター長,杉原重夫文学部教授,島田和高博物館学芸員(センター員)が,韓国ソウル大学を訪問し,同大学で核物理学を専門としている金錘賛教授,考古学研究者の洪美瑛氏と産地推定分析や黒曜石原産地について意見交換を行いました。

金錘賛教授は,九州腰岳産黒曜石による石器が,朝鮮半島南部の旧石器時代遺跡から出土したことをPIXE分析により報告(J.C.Kim et al. 2007)している研究者です。

金錘賛教授のラボで加速器など分析機器の説明を受けた後,明治大学文化財分析施設による黒曜石産地推定分析が杉原教授から紹介され,昼食をはさんで白頭山産とされる黒曜石の産状と特徴,韓国における新たな原産地の探索,日本列島における原産地の分布と黒曜石利用の初源などについてディスカッションを行いました。

金錘賛教授とは,九州産黒曜石の朝鮮半島における同定分析は,地理的情報など必要な情報が付与された確かな試料に基づいて行われるべきだ,という点で意見が一致し,今後明治大学からも試料が提供されることになりました。