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黒耀石研究センター

新刊案内:『黒耀石原産地遺跡群 鷹山遺跡群Ⅷ』長和町教育委員会編集

2020年10月28日
明治大学 研究・知財戦略機構

長和町教育委員会と鷹山遺跡群遺跡調査団から発掘調査報告書『黒耀石原産地遺跡群 鷹山遺跡群Ⅷ』が刊行されました。2016年~2019年に実施された星糞峠黒曜石原産地遺跡第1号採掘址の発掘調査の成果がまとめられています。「報告書抄録」から調査成果の概要を以下に転載します。

星糞峠の第1号採掘址では、地下に体積する白色火山灰層に含まれる黒耀石の採掘を行っていた。この白色火山灰層は、和田峠火山の噴火によって発生した火砕流を起源とする。これまでの調査によって、採掘の時期は縄文時代早期と後期であり、後期には3段階にわたって採掘活動が繰り返されていたことが明らかにされている。
2016年~2019年に実施された第3次発掘調査では、各時期の採掘方法を詳細に復元することに成功した。縄文時代早期には、傾斜に沿って山の斜面を切り崩すように採掘が行われていた。そして後期には竪坑を深く掘り込んで厚く堆積する採掘排土を取り除き、地下の黒曜石を掘り出していた。またこの調査に伴って木製の採掘具と、積み上げられた採掘排土の崩落を防ぐ木製の構造物が検出されている。

なお本書は頒布もしております。詳しくは下記までお問合せください。

長和町教育委員会 〒386-0601  長野県長和町大門3670-3 黒耀石体験ミュージアム
                               ℡ 0268-41-8050