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商学部 ファッション・ビジネスの最前線に触れる

イタリア老舗ブランド3代目、ヴァッレ氏の話を熱心に聞き入る学生たち トッズのヴァッレ氏 三越伊勢丹の大西氏

商学部の斎藤和弘特任教授は2012年11月26日、担当する「ファッション・ビジネス論B」の授業に、トッズ会長兼CEOのディエゴ・デッラ・ヴァッレ氏を招き特別講演会を実施した。リバティタワー1032教室には、約200人の学生が詰めかけ関心の高さを示した。

講演でヴァッレ氏は、祖父の代から始まった小さな靴工房を親子3代にわたり国際的なラグジュアリーブランド「トッズ」へと成長させたことから、「職人技」や「イタリアの伝統文化」にこだわりをもった精神、消費者との信頼関係を保つことの重要さを語った。また、学生に向けて、就職先を選ぶときのポイントとして「会社の持っている価値や意義に注目すること。ファッションビジネスは売上目標に流されず、原理原則を守り実績を上げていくことが重要だ」とアドバイスした。

続いて、斎藤教授とWWD JAPAN編集長の山室一幸氏を加えてディスカッションが行われた。山室氏が「トッズという言葉は、イタリア語ではあまり聞かれません。どうやって考案されたのか」と質問すると、ヴァッレ氏は「何か特別なものを世界中に販売したかった。どの国の人にも発音しやすく、覚えやすい名前である必要があった」と述べ、「夢は地に足のついていることが成功の秘訣だ。本当にいいと思うことを見つけたら、信念や熱意をもって進めるべきだ」と学生たちに語りかけた。

これは商学部が昨年から取り組む「ファッション・ビジネスの教育と研究」の一貫となるもの。11月10日の商学部「ファッション・ビジネス講座」には、三越伊勢丹代表取締役社長執行役員の大西洋氏を招いて、『ファッションビジネスのあるべき姿と若い世代へのメッセージ マーケティグと戦略人事』を題目に特別講演を開催した。