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教養デザイン研究科 開設5周年記念シンポジウムを開催

「文化は誰のものか? ネイション・ステイトを越えて」

聴衆も参加しての活発な議論が展開された

教養デザイン研究科は2012年11月17日、和泉キャンパスのメディア棟M304教室で、開設5周年を記念して「文化は誰のものか?—ネイション・ステイトを越えて」と題したシンポジウムを開催した。

グローバル化が進む現在、文化の形成・享受はどのような状況にあるのかという問いを立て、考察すべく、多くのパネリストから多岐にわたる発信がなされた。

2部構成のシンポジウムの第1部は、米国カリフォルニア大学サン・ディエゴ校と韓国中央大学校の大学院生、ならびに教養デザイン研究科から崔雪梅さん(修士課程2年)が登壇。約100人の聴衆が見守る中、院生が自らを試す場として、新鮮で生き生きとしたセッションが行われた。

第2部は研究者によるパネルディスカッションで、中国延辺大学、台湾中国文化大学、韓国中央大学校、豪州シドニー大学、教養デザイン研究科からは池田功教授(政治経済学部)が参加。

在日コリアン問題を始め、道成寺説話や夏目漱石の「則天去私」、茶道の創造力が論じられ、台湾での日系外来語受容の問題、あるいは東アジアのディアスポラや海外における「石川啄木の受容」の問題まで、多様な観点から文化の形成・享受に関わる議論がなされた。