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スバルの吉永社長が生田キャンパスで講演

「個性を磨いて生きようよ!」

個性を磨く大切さを説く吉永社長 世界初のシステム「アイサイト」の体験試乗会

明治大学と日本自動車工業会は12月5日、富士重工業株式会社・吉永泰之代表取締役社長による講演会「個性を磨いて生きようよ!」を生田キャンパスで開催。理系学部の学生を中心に、約850人の聴衆で会場が埋め尽くされた。

この講演会は、自動車メーカーのトップが自ら大学のキャンパスに出向き、直接語りかけることで、車やものづくりの魅力を若者に感じてもらうことを目的に、日本自動車工業会が企画。本学では、駿河台キャンパスで2013年に行われたトヨタ自動車・豊田章男代表取締役社長の講演会に続き、2回目の開催となった。

国内乗用車メーカーの中でも独自の事業戦略で、次々と個性的な商品を市場に展開し、2014年3月期の売上高、各利益ともに2期連続で過去最高の業績をあげている富士重工業。吉永社長は「世界では車は成長産業。その中でスバルは世界シェア1%」と現状を紹介した上で、「台数の勝負はできない。他社にはない強みを際立たせた付加価値の高い商品を出すことが大事」と富士重工業の差別化戦略を説明。航空機会社をルーツとした安全に対するこだわりや、「安心と愉しさ」の追求、ステレオカメラによる世界初の運転支援システム「アイサイト」の誕生秘話など、話題を展開した。

さらに、厳しい競争に勝ち抜くため、創業時からの事業であった軽乗用車自社生産の中止や、風力発電事業の譲渡などの経緯を説明し、「徹底的な選択と集中が必要」と、経営者としての断固たる決意を語った。最後は、“百花繚乱(ひゃっかりょうらん)”の言葉を紹介し、「一人ひとり花は違っていい。個性を生かせる会社を目指したい」と、将来の日本のものづくりを担う学生たちにメッセージを送った。

講演終了後には、機械工学を専攻する学生や熱心なスバルファンなどから個性あふれる質問が多数飛び交った。また、各種スバル車の展示や「アイサイト」の試乗会も行われ、600人以上が体験するなど、多くの学生が車の楽しさやものづくりの魅力を体感していた。