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「スーパーグローバル」採択記念シンポを開催

-東アジア地域の相互理解や安定的繁栄をテーマに

基調講演を行うデュカキス氏 日米中韓の学生による英語プレゼン

明治大学は3月31日、文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業への採択を記念し、「東アジア地域における相互理解と相互信頼の醸成~安定的に繁栄する東アジアの形成にむけて~」と題するシンポジウム(外務省、アメリカ大使館など後援)を駿河台キャンパス・グローバルホールで開催した。

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冒頭、長尾進副学長(広報担当)が関係者への謝辞を述べるとともに、グローバル化が加速する現代社会で「平和と豊かさをもたらすことができる真の国際人の育成に努めたい」と意気込みを語った。続いて勝悦子副学長(国際交流担当)が、“未来開拓力”に優れた人材の育成を目指す本学の事業構想を紹介。「東アジア地域において、未来志向のパートナーシップを強化したい」と本シンポに期待を込めた。

第一部のキーノートスピーカーとして登壇した1988年民主党大統領候補のマイケル・デュカキス氏(ノースイースタン大学行政学教授/元マサチューセッツ州知事)は、米ソ冷戦以降のアジア太平洋地域の情勢と、日米中韓が担うべき役割について解説。「日本にとって、戦後ヨーロッパにおけるドイツの振る舞いは重要な示唆を与える」と述べ、建設的な立場で欧米諸国との関係を築いてきたドイツの姿勢を見習うべきとの見方を示した。

また、核開発や気候変動、北朝鮮問題、テロ対策など諸課題に対し、国際社会の一員として真摯に向き合うべきだと主張。さらに「大学間で連携し、人的ネットワークを育むことは素晴らしい」と本シンポの意義を評価した。

第一部ではこのほか、各国の研究者による報告や、大六野耕作政治経済学部長の進行によるパネルディスカッションを実施。東アジア地域の課題解決や平和と繁栄の実現のための方策について、歴史・文化・政治・経済など幅広い観点から議論された。

第二部では、東アジア地域における相互理解・相互信頼をテーマに、未来を担う日米中韓の学生が英語でプレゼンテーション。学生たちは若者の視点で、歴史認識や報道による誤解・偏見、国境を越えた人のつながりと信頼関係の構築などについて語り、「勇気を持って自分の目で真実を見てほしい」と訴えた。