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明治大学博物館 企画展「冒険家・植村直己 単独行」が開催される

四重張りのテント複製など、ゆかりの品々が展示された

世界的冒険家・植村直己(1964年農卒)の特徴である「単独」での冒険に焦点を当てた企画展「冒険家・植村直己 単独行」(主催:公益財団法人植村記念財団、体育会山岳部)が3月26日~4月24日、駿河台キャンパス・明治大学博物館特別展示室で開催され、多くの冒険ファンらが足を運んだ。

植村は1964年5月、明治大学卒業とともに外国放浪に出発し、世界の山々に挑戦。1970年にはエベレスト日本人初登頂、続いて北米大陸最高峰のマッキンリー(現・デナリ)に登頂し、世界初の五大陸最高峰登頂を達成した。その後は、冒険の舞台を北極に移し、北極圏1万2000キロ単独走破、北極点単独到達などの冒険を繰り広げた。

1984年2月12日には、マッキンリーの厳冬期単独登頂に世界で初めて成功。この日は植村の43歳の誕生日だった。しかし、翌日の無線交信を最後に消息が途絶え、その後の捜索でも本人は見つからず、大量の装備と山頂に残された旗が回収された。この年4月、植村に国民栄誉賞が授与されている。

今回の企画展では、「単独」での冒険にスポットを当て、エベレスト登頂時に使用した装備、山岳部の先輩や友人に宛てた手紙、本人が撮影した写真(写真パネル)、四重張りのテント複製など、植村ゆかりの品々を展示。その足跡を時系列で紹介した。

観覧を終えた男性は、「昔は今より装備の機能性が低かったのに、よくあれだけの冒険を成し遂げたなと思った」と、感嘆した様子だった。