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女性研究者研究活動支援事業推進本部が総括シンポジウム「Life Sharing ~共に前へ!~」を開催

「明治大学男女共同参画推進基本計画」を発表する浜本副学長 岩田氏は働き方改革の重要性を訴えた 特別講演で登壇した山村氏

明治大学男女共同参画推進センター女性研究者研究活動支援事業推進本部(MUGED)は12月8日、駿河台キャンパス・グローバルフロントで同支援事業の総括シンポジウム「Life Sharing ~共に前へ!~」を開催。2014年度文部科学省科学技術人材育成費補助事業「女性研究者研究活動支援事業(一般型)」の採択を受けて設置された、推進本部の3年間の取り組みの成果が紹介された。

第1部では、研究者のライフイベント(出産・育児・介護)と研究の両立などを支援する「サイエンス・サポーター制度」について、利用者である商学部の藤田結子教授、総合数理学部の櫻井義尚准教授、五十嵐悠紀専任講師がそれぞれ登壇。同制度では、研究支援員に文献の収集や資料の作成補助などを依頼できるため、「時間が節約でき、アウトプットに効果があった」「学生への教育、育児の時間の確保につながった」といったメリットが報告された。推進本部生田分室長の小林正人理工学部教授を交えて行われた意見交換会では、男性の利用を促す方策などが話題に上がり、今後の運用に関わる課題も共有された。

第2部は、土屋恵一郎学長のあいさつに続き、来賓の内閣府男女共同参画会議議員の岩田喜美枝氏(公益財団法人21世紀職業財団会長)が登壇。岩田氏は、「人材の多様性が企業や大学の持続的発展につながる」とし、働き方改革とポジティブアクションの重要性について述べた。国立研究開発法人科学技術振興機構プログラム主管の山村康子氏による「女性研究者支援システム改革プログラムの実績と今後の動向について」と題した特別講演では、大学における女性研究者の現状と今後の動向について、他大学の事例を織り交ぜながら紹介された。続いて、推進本部代表の辻村みよ子法科大学院教授が、3年目を迎えた本事業の成果を報告。辻村教授は、研究支援員や保育費用補助制度など、具体的な成果を披露し、「今後も“オール明治” 体制で活動の範囲を深め、広げていきたい」と力強く語った。

さらに、推進本部員の細野はるみ情報コミュニケーション学部教授による第1部の概要報告、男女共同参画推進センター長の浜本牧子副学長(男女共同参画・障がい者少数者支援担当)による、「明治大学男女共同参画推進基本計画」(12月1日施行)の紹介などがあり、シンポジウムは盛会のうちに終了。ほかにも、資料映像の上映(情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター協力)や、ポスター展示も催され、来場者は本学の女性研究者支援や男女共同参画の取り組みについて理解を深めたようだった。