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大学史資料センター&阿久悠記念館 展示会「〈応援歌〉としての阿久悠日記」

講演会・トークイベントも開催

阿久悠秘話が多数語られたトークイベント 創作活動の源泉となった日記の数々が初めて公開された

明治大学史資料センターは9月27日~10月9日の期間、明治大学図書館との共催で、特別展示「〈応援歌〉としての阿久悠日記」を、中央図書館1階のギャラリーで開催。会期中の9月30日には関連企画として、講演会とトークイベントを実施した。

これは、日本を代表する作詞家・作家である故阿久悠氏(1959年文学部卒業)の没後10年・生誕80周年・作詞家活動50年を記念して開催したもの。展示では明治大学阿久悠記念館(明治大学史資料センター所管)で保管する、阿久氏の綴った日記の実物を一部初公開した。「アンチロマン日記」として知られる阿久氏の日記は、日々の予定のほかに、世界情勢、為替、スポーツ、訃報など、その日のニュースが詳細に記録分析されており、阿久氏はそれを「時代」を見る羅針盤として活用してきた。1981年からおよそ26年半あまり途切れることなく、びっしりと書かれた密度の濃い日記に、来展者は熱心に見入っていた。

9月30日に中央図書館多目的ホールにおいて開催された、阿久悠日記の秘密に迫る講演会・トークイベントでは、まず、政治経済学部の冨澤成實教授が「阿久悠日記と『日記力“日記”を書く生活のすすめ』」と題して講演。阿久氏の日記をめぐる著書を用いながら、阿久氏が日記を書き始めた動機やアンチロマン日記の内容について、丁寧に解説がなされた。

続いて阿久氏令息の深田太郎氏と、吉田悦志副学長(国際日本学部教授)によるトークイベント「阿久悠日記の《謎》を読み解く」が行われた。吉田副学長の進行により、家族であると同時に、阿久悠日記を深く解読した深田氏から、阿久氏の日記スタイルの変遷や、一つの日本人論としても読める日記をめぐるさまざまな《謎》が明らかにされ、参加者からは感嘆の声もあがった。
(大学史資料センター)