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大学史資料センター 「反戦・平等論者 校友安藤正楽と明治法律学校」

シンポジウム&展示会を開催

シンポジウムでは安藤正楽の功績を紹介した 中央図書館1階ギャラリーで催された企画展示

明治大学史資料センター(所長=村上一博法学部長)は4月29日、シンポジウム「反戦・平等論者 校友安藤正楽と明治法律学校」を駿河台キャンパス・リバティタワーで開催した。同センター、明治大学図書館、四国中央市などで共同企画した同名特別企画展示(中央図書館1階ギャラリーにて5月15日まで開催)との連動企画。

安藤正楽(あんどう・せいがく、1866-1953)は、愛媛県宇摩郡(現・四国中央市)生まれの文人思想家。明治法律学校で国際法を学び、生涯を通じて反戦・平等を訴えたことで知られる。展示会では書画をはじめ正楽の思想がよくわかる資料が多数展示された。

シンポジウムでは最初に四国中央市教育委員会の近藤弘樹学芸員が、正楽の人となりについて解説を行った。講演に移り、山泉進・前センター所長は、内容が問題視され碑文が削られた正楽撰文の「日露戦争戦役紀念碑」の解説とその意味を紹介。村上所長は、正楽が国際法を学んだイタリア人法学者パテルノストロの講義や日本法制史上の功績等を紹介した。シンポジウムでは玉井崇夫元文学部教授が進行役となり、正楽を明治大学で取り上げるに至った経緯や、同時代の知識人との比較、その思想を改めて問い直す意味について議論を深めた。(大学史資料センター)