Go Forward

中国社会科学院「中国歴史研究院」一行が表敬訪問 —歴史・考古学分野について懇談

終始和やかな雰囲気で活発な意見交換を行った 6月には、中国社会科学院大学の学生21人が本学博物館を訪れた

中国社会科学院(北京市)の高翔副院長一行が7月8日、駿河台キャンパスを来訪し、土屋恵一郎学長、大六野耕作副学長(国際交流担当、政治経済学部教授)ほか関係者と懇談を行った。

中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences=CASS)は、中国の最高国家行政機関である国務院直属の研究機関で、研究員ら約4000人が所属する中国哲学・社会科学研究の最高学術機構。本学とは2010年に協力協定を締結している。

今回の訪問では、今年1月に新設された「中国歴史研究院」の院長を務める高副院長らが、本学と歴史分野の研究・国際交流を強化するため意見交換を行った。懇談に同席した吉村武彦名誉教授は、歴史学・古代史の分野での学術交流を振り返り、石川日出志文学部教授は、学術交流のため8月下旬に同院考古研究所を訪れることなどを伝えた。このほか勝悦子政治経済学部教授は、金融関係のシンポジウムを3回開催した実績やその後の関係者同士の交流を報告した。

高副院長は、同院が210万点を超える膨大な歴史資料を所有しており、その公益性を高めるためデジタル化プロジェクトに取り組んでいることに触れつつ「明治大学は考古学研究が大変進んでいる。互いに強い分野で協力し難題を解決しながら成果につなげたい」と期待を述べた。また若手研究者については、英語に比べ日本語ができる人材が少ないことに触れ、土屋学長は「研究者の相互派遣などで人材育成を推進し、歴史・考古学分野を中心に、共通の関心分野で連携を深めていきたい」と今後の展望を語った。

なお、この懇談に先立ち6月3日には、昨年秋に締結した中国社会科学院大学との協力覚書に基づき、文博(文物と博物館学)専攻の学生21人と教職員が、日本研修の一環として本学を訪問し、博物館および博物館教室で研修を実施した。