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オープン講座「ハラール・ビジネスを探る」 —ムスリムへの理解とCoCo壱番屋ハラール店の事例から

鳥居高商学部教授(左)と林賢治氏

リバティアカデミーは7月6日、2019年度春期開講オープン講座「ハラール・ビジネスを探る」を駿河台キャンパス・アカデミーコモンで開催した。講座は、鳥居高商学部教授と(株)壱番屋(カレーハウスCoCo壱番屋)林賢治商品部購買課長による各講義および両氏の対談という3部構成で行われた。

鳥居教授は、「ハラールとは『イスラーム法に照らして合法的な行為』のことだが、日本では『豚肉やアルコールを口にしない』という食文化についてのみの断片的な情報だけが一人歩きしてしまっている」と説明。さらに、「日本でもハラール・ビジネスに高い関心が寄せられている中、本来のハラールは食文化や食品に適用されるだけではないことを理解しなければならない」と語り、ハラールという言葉の意味や、ムスリムの行動をイスラーム法に照らし合わせながら東南アジアの文脈で解説を行った。

続いて林氏は、カレーハウスCoCo壱番屋が東京で展開する同社のハラール店の客層やメニューの紹介を切り口に、ハラール・ビジネスの可能性やノウハウについてガイドを行った。ビジネス展開において実際に直面した問題等が取り上げられ、聴講者は熱心にメモを取っていた。

対談では、ハラール認証機関や、日本におけるハラール食材の調達方法、スタッフのリクルート、情報発信の仕方等が話題に上がり、ハラールについて学問としてだけでなく、ビジネスとして携わっている人にとっても有意義な講座となった。