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第3回「大岡信賞」に小島ゆかり氏(明治大学・朝日新聞共催)

2022年03月04日
明治大学 広報課

受賞した小島ゆかり氏(写真=朝日新聞社)受賞した小島ゆかり氏(写真=朝日新聞社)

明治大学と朝日新聞社が共催する「大岡信賞」の第3回授賞式が3月4日、朝日新聞東京本社で開催され、受賞者の小島ゆかり氏に賞牌と賞状が贈られました。

同賞は多様な芸術領域に大きな足跡を残し、戦後日本を代表する詩人の大岡信氏(元法学部教授)をたたえて2019年度に設けられました。今回の受賞は、小島氏の歌集「雪麻呂」における優れた歌作の成果と長年の創作活動を通じた「うた」の領域を深化させる歩みが評価されたため。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、明治大学の大六野耕作学長と選考委員はオンラインで式に参加しました。大六野学長は、受賞した小島氏の作品について、「日常や社会を描写し、ユーモアを持って俯瞰する第三者的な視座は、いらだちにあふれた現代の人々がふと肩の力を抜き、冷静になるために必要なある種の清涼剤であるような気がしてならない」と述べ、「小島様の歌が多くの方々に届くことを心から願っています」とあいさつしました。

受賞者スピーチで小島氏は、「尊敬する大岡さんの名前を冠する賞をいただくことができてとてもうれしい」と喜ぶとともに、「私の歌は、世界情勢や自然災害などの大きな悲しみの前には限りなく無力に近いと思うが、それでも自分には歌しかないのでこれからもつくり続けていきたい」と改めて決意を語りました。

大岡信賞

1965年から87年まで明治大学法学部助教授・教授として教壇に立ち、朝日新聞にコラム「折々のうた」を1979年から2007年まで連載した、戦後日本を代表する詩人の大岡信さんをたたえ、時代や社会を貫く力をもった広い意味の「うた」を生み出すことで、新たな芸術表現を開拓した個人または団体に贈られる賞。

過去の受賞者
【2019年度第1回】佐々木幹郎氏(詩人)、巻上公一氏(ミュージシャン)
【2020年度第2回】岬多可子氏(詩人)