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明治大学博物館

企画展 近代の柿右衛門と鍋島 開催のお知らせ

開催期間:2026年04月07日~2026年05月23日
明治大学 博物館事務室

精陶社 梱包紙精陶社 梱包紙

染錦(鳳凰・柳・柴垣) 十二代柿右衛門窯染錦(鳳凰・柳・柴垣) 十二代柿右衛門窯

染付(紅葉)近代鍋島焼染付(紅葉)近代鍋島焼

染錦(梅)精巧社染錦(梅)精巧社

  194050年代頃の東京銀座で精陶社という陶器商が営業をしていました。同社は柿右衛門焼・鍋島焼を販売していましたが、廃業の後、ご子孫の手許にあったまとまった数の商品を当館で受贈しました。佐賀藩廃藩後の御用窯の継承、十二代酒井田柿右衛門が赤絵で有名な柿右衛門様式(濁手)を復興する以前、といった陶磁史のミッシングを埋めるそれらの品々は、近年高まりを見せつつある近代以降の陶磁史研究において将来の利活用が見込まれます。


《展示内容》
精陶社
 受贈品の梱包材に紛れていた包装紙には「鍋島焼窯元直売所」、「十二代柿右衛門作品」などの文言が見え、佐賀県域における陶磁器を主に取り扱っていたことがわかる。精陶社の営業時期は、取扱商品の十二代酒井田柿右衛門による「柿右衛門作」銘を指標とすれば、創業はその銘が使用され始めた1928年(昭和3)以降となる。廃業の時期は、寄贈者によれば1960年前後と言い、一部の受贈品の梱包には1960年9月付の新聞紙が使用されていた。
柿右衛門窯
  受贈品にはコバルト絵具の下絵に加え上絵をほどこした染錦手が21件、下絵をほどこさず上絵のみの錦手が7件含まれている。重要無形文化財に指定されている柿右衛門様式(濁手)の復興で知られる十二代だが、青いコバルト絵具の下絵に赤、黄、緑などの上絵を配色した絵柄は実に繊細・緻密であり、染錦手の名手であったことがわかる。緻密な柄の染錦手に対し、錦手は広く取った白い余白と繊細な絵付けが特徴で、その構図は17世紀の柿右衛門様式をほうふつとさせる。
近代の鍋島焼
 受贈品には鍋島様式の染付皿があり、合計9種の柄が確認できる。鍋島焼と言えば、17世紀の後半から18世紀の初頭にかけて焼かれた色鍋島が思い浮かぶが、8代将軍徳川吉宗の倹約政策の下で規制を受け、10代家治の時の献上品に比定される管見の品々は全て青白の染付である。9種の高台裏は江戸期の伝世品同様に無銘で、一見、江戸後期の品々と区別がつきにくい。しかし、形状や色合いなどが伝世品・出土遺物とは微妙に異なることから、近代以降に製造されたものと見立てられる。
御用窯の継承
  1871年(明治4)の廃藩置県後、鍋島家御用窯の技術は元職工らによる精巧社設立(1877)によって継承されたが事業としては振るわず、市川重助(初代市川光春の祖父)が引き受け、鍋島侯爵家当主鍋島直大の支援を受けつつ操業を継続した。精巧社を継承した市川光春窯(鍋島御庭焼窯元)は、御用窯の正統な後継として、鍋島家の家紋である杏葉紋を銘とすることを許されている。高台裏に杏葉紋の銘のある品に、染付で根曳松を描いた蓋付飯碗などがある。
会期 2026年4月7日(火)~5月23日(土)
会場 明治大学博物館 特別展示室
開館時間
平日 10時00分~17時00分(入館は16時30分まで)
土曜日 10時00分~16時00分(入館は15時30分まで)
休館日 日曜・祝日 4月21日(火)
※4/29は休日授業実施日のため開館します
料金 無料
お問い合わせ先

明治大学博物館

<ご案内>
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