行政研究所での経験を通じて見つけた自分の道
政治経済学部・経済学科 田川智裕
(2025年3月 卒業予定)
就職先:財務省財務局
(2025年3月 卒業予定)
就職先:財務省財務局
私には元々、国家公務員になるという確固たる思いがあったわけではありません。社会の役に立つ仕事がしたいという漠然とした思いの下、キャリアを考えたときに選択肢の一つとして公務員を視野に入れるようになり、大学2年の春から行政研究所に入所しました。行政研究所は明治大学内で開講されるため、公務員を目指すための心理的・金銭的なハードルを大きく下げてくれました。行政研究所での活動を通して、自分が何をしたいのか、自分にどんな強みがあるのかを考えたときに、この選択は決して間違ったものではなかったと確信することができました。
今でこそ、自分のやりたいことは日本を地域から活気づけることだと胸を張って言えるようになりましたが、当初はそれを表象化するのにとても苦労しました。自分が何をしたいのか、というのは自分の無意識下に現れている事も多く、なかなか自分一人では気づけません。そんな中、行政研究所に身を置き、学生や先生方と対話をすることで、気づきを得ることができました。
国家公務員を目指す過程において、試験勉強だけでなく、面接対策や省庁研究をすすめなければいけません。これらを虱潰しにこなしていくのは体力のいることであり、至難の業です。しかし、行政研究所には長い間培ってきたノウハウがあります。試験勉強においてはプロの先生方が用意してくれる授業やレジュメで、効率よく学習を進めることができました。また、オンライン・オフライン併用で授業が運営されているため、自分のペースで学習を進めることができました。面接対策においても、複数の先生方にそれぞれの視点で指導してもらうことで、面接でどんなことを聞かれても問題ないように準備することができました。
また、行政研究所では自習室や教室がほぼ毎日解放されているので、試験勉強やエントリーシートだけでなく、大学の課題を行うのにもよく通っていました。たまに学生と廊下ですれ違うときに歓談していたのが程よい息抜きになっていました。
行政研究所は学生同士の横のつながりだけでなく、OBOGの先輩方や先生方、事務室の方々との縦のつながりも密接なことが特徴だと思っています。
横のつながりにおいては、行政研究所では様々なイベントが開催されており、学生同士で打ち解けるのが比較的容易であると感じます。私は特に3年の夏合宿が記憶に残っています。それまでコロナ禍でイベントが制限されていたこともあり、学生に顔見知りが少なかったのですが、夏合宿で初めて授業以外で同期の学生と顔を合わせ、バーベキューなどをして打ち解けることができました。

OBOGの方々は熱心で親切な方々が多く、官庁訪問期間前や期間中に猿楽町校舎までわざわざお越しになってご指導いただくことができました。先生方は、勉強はもちろん、官庁訪問前のメンタルケアにまで付き合ってくださいました。官庁訪問期間中など困ったことがあったら、土日にも関わらず連絡したら親身になってくれたことが忘れられません。事務室の方々には、国家総合職試験の合格と財務局の内々定の報告をしたときに総出でお祝いしていただいたのが思い出に残っています。
私は、行政研究所という環境のおかげで、過酷な就職活動を乗り越えることができたと思っています。先生方や事務室の方々、OBOGの方々だけでなく、同期の存在も大きく、同期と励ましあい、ともに戦うことでなんとか踏ん張ることができました。私は、行政研究所でいくつもの素晴らしい時間を過ごさせていただきました。同様に、この文章を読まれている方の大学生活がより濃密なものになるように祈っております。また、公務員や行政研究所に少しでも興味を持ち、行政研究所に入所してくれることがあれば嬉しい限りです。