Go Forward
歴史を“過去化”してはならない。
日本の〈戦後〉は、〈戦前〉から始まっていた。日本の戦後復興を担ったのは戦前の植民地官僚であり、総力戦体制を支えてきたのはデモクラシーだった。そして、日本人の歴史認識はいまだまったく改まっていない——。
アジア太平洋戦争、官僚制、岸信介、植民地支配、強制連行、日韓領土問題、兵器生産、武器移転……著者の30年を超える政治史研究の精髄をここに結集!!
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第Ⅰ部 総力戦と官僚制
第一章 戦時官僚論
第二章 総力戦と日本の対応
第三章 総力戦としての世界大戦
第四章 日米戦争期日本の政治体制
第五章 アジア太平洋戦争試論
第六章 蘇る戦前の象徴
第Ⅱ部 植民地と歴史認識
第一章 植民地支配と強制連行
第二章 日本における朝鮮認識とその変容
第三章 アジア太平洋戦争下の植民地支配
第四章 日韓領土問題と戦後アジア秩序
第五章 歴史認識と歴史和解
第六章 植民地と戦争の記憶と忘却
第Ⅲ部 政軍関係と兵器生産
第一章 政軍関係論から見た近代日本の政治と軍事
第二章 兵器生産をめぐる軍民の対立と妥協
第三章 戦前日本の武器移転と武器輸出商社
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纐纈厚(こうけつ・あつし)
1951年岐阜県生まれ。明治大学大学院政治経済学研究科修士課程修了・一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、明治大学特任教授(研究・知財戦略機構)・同大学国際武器移転史研究所客員研究員、『国際武器移転史研究』編集委員、政治学博士(明治大学)。山口大学名誉教授・元同大学理事・副学長、遼寧師範大学客員教授。東亜歴史文化学会会長・植民地文化学会副代表。
『近代日本政軍関係の研究』(岩波書店)、『文民統制』(同)、『日本降伏』(日本評論社)、『田中義一 総力戦国家の先導者』(芙蓉書房出版)、『侵略戦争 歴史事実と歴史認識』(筑摩書房)、『日本海軍の終戦工作』(中央公論社)、『監視社会の未来』(小学館)等多数。