研究概要 |
(研究実施計画) 元最高裁長官で,「ミスター司法行政」と異名をとった矢口洪一は,『矢口洪一オーラル・ヒストリー』(政策研究大学院大学)の中で,「判事になってから,できる人をできるところに置き,できない人をできないところに置く。これは『地均し』をやるわけです」と述べている。これが事実だとすれば,裁判所には,「できる裁判所」と「できない裁判所」が存在することになる。「できない裁判所」がある地域の住民は,ずさんな判決に甘んじなければならないとしたら,それは「法の下の平等」に反している。 本研究では,各裁判所の判事の人事を分析して,有意に「できない裁判所」があることを実証することを試みる。その際,『全裁判官経歴総覧』(第4版)以降の人事異動を把握するため,「官報情報検索サービス」を活用したい。 |