会計学科専門科目 授業レポート

原価計算論 長野 史麻 准教授

コスト情報を把握する



「いくらお金がかかったか」というコスト情報は,営利や非営利にかかわらず、あらゆる組織運営に欠かせない情報です。この情報を正確に把握できなければ、事業を続けられるのかも、新たに価値を生み出せているのかもわかりません。原価計算論では、組織マネジメントに不可欠なコスト情報を製品やサービスとの関わりから捉えていきます。計算方法を理解するだけではなく、実際の組織でいかに活用されているのかも学んでいきます。

国際財務報告論 平屋 伸洋 専任講師

国際的な財務報告のあり方を考える



投資家がグローバル企業に投資をするさいに重視するものの一つに、国際比較が可能なディスクロージャー情報があります。本授業では、国際財務報告基準(IFRS)によって作成された決算情報やアニュアルレポートを用いて、どのような情報が開示され、どのような内容を含んでいるのか、また日本基準のそれと比較してどのような違いがあるのかといった論点を一つ一つ考察します。皆さんが国際的な財務報告のあり方や諸論点について多角的に考察し、所見を提示できるようになることを到達目標としています

管理会計総論 大槻 晴海 准教授

会社をマネジメントする仕組みを学ぶ



経営学の理論はもちろん、経営者の熱意、哲学、経験や勘だけで会社を存続・発展させていくのは不可能です。経営環境を分析し、戦略や計画を立てて実行し、業績を評価して改善につなげるといったマネジメント・プロセスを実際に回すには、経営者や管理者、さらには従業員がそのプロセスで果たす任務の遂行を支援する実用的な仕組みが必要です。授業では、そのような仕組みとしての管理会計を理論的かつ実践的に学びます。

監査論 小俣 光文 教授

経営行動をチェックできる力を養成する



東芝のような企業不祥事はなぜ起こるのでしょうか? 株式会社は投資家に対して、会社の成績表ともいえる財務諸表という形で経営の結果を報告します。経営者は成績をよく見せるために不正を行う可能性があるため、会社の財務諸表にいわば「お墨付き」を与えるのが監査の役割です。監査論では、監査という行為が経済社会で果たしている役割について学びます。

マネジメント・コントロール 鈴木 研一 教授

戦略実行に人を動機づける



マネジメント・コントロールとは、会計情報・非会計情報を用いて、組織メンバーに戦略の意図を伝え、メンバー同士のコミュニケーションをとおして、 それぞれが何をすべきかを決め、戦略の目指す方向に協働することを動機づけるプロセスです。春学期の授業では、戦略策定から中期計画策定のプロセスを学びます。秋学期の授業では、中期経営計画を踏まえた短期的な計画とコントロールプロセスを学びます。

現代会計基準論 浅野 千鶴 専任講師

企業の「現在」を知る



経済環境の激変やテクノロジーの革新など、企業を取り巻く状況は大きく変化しています。そのような中で、企業がどのような状態であるのかを知るためには会計情報についての理解が不可欠です。講義ではこの会計情報がどのような概念に基づいて作成されているのか、また、有用な会計情報とはどのようなものなのかについて、会計の歴史や会計制度、基準設定団体の最新の議論や実際の事例をもとに、難しい論点もわかりやすく解説していきます。

NPO会計論 石津 寿惠 教授



我が明治大学も、向かいにある某病院も、被災地支援で活躍したあの団体も…皆さんの周りには非営利組織(NPO)がたくさんあります。非営利だから「お金」のことなど考えなくていいの?勿論そんなことはありません。よりよい活動を継続的に行っていため、社会へのアカウンタビリティを果たしていくため、NPOには「会計」が不可欠です。ただその会計は通常の企業会計とは異なる部分が多くあります。本講義では、理論のみならず、身近なNPOを取り上げてその会計を多角的に理解できるようにします。