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「エイジングシート」をアジア最大級の食の見本市でPR

「エイジングシート」を手に研究成果を紹介する村上准教授

アジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN 2018(第43回国際食品・飲料展)」が3月6日~9日に、幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催された。

農学部の村上周一郎准教授は、オーガニック理念に基づき、安全で美味しい食肉の輸出業務を行うマクセイインダストリーコーポレーション(本社:アメリカ)代表取締役の柴田清一氏(1971年政治経済学部卒業)の呼びかけで同展示会に参加。(株)フードイズムとの産学連携による共同研究で開発した日本初の発酵熟成肉製造技術「エイジングシート」(特許出願中。本紙第708号既報)をブースに訪れた来場者へ紹介した。

「エイジングシート」は、肉の熟成に利用できる人体に無害な“カビ”を純粋に培養し、回収した胞子を減菌した布に付着させたもの。従前は、熟成肉を作る環境を整える庫を作るのに約1年間、その庫で熟成させるのに約100日間と長期間を要し、劣化・腐敗のリスクもあったが、このシートで包まれた肉は、熟成に必要な“カビ”が短期間で増殖。それにより腐敗防止と肉の熟成が促進され、安定して約30日間と短期間で発酵熟成肉を製造することができる。ブースに掲示されているポスターに明治大学のロゴを見つけ、村上准教授の説明を聞いた来場者は、大学の研究成果に驚いた様子であった。

「エイジングシート」を使用した『発酵熟成肉』の商品には、明治大学と(株)フードイズムの共同研究の成果である発明が用いられていることを示す認定書(認定マーク)が与えられており、取扱店では差別化が可能。昨年秋より、発酵熟成肉の商品が続々と展開されており、本展示会を契機とした成果も今後期待される。