本分科会は、名称を「飛鳥・藤原を学ぶ会」から「飛鳥・奈良の会」にかえました。
王位継承問題、遷都、律令、仏教、遣唐使、万葉集など、現代の「日本のかたち」の形成に大きく影響した飛鳥から奈良時代を一貫して学んでいくこととしました。
中国では、三世紀ぶりに統一国家、隋(581年)、唐(618年)が成立し、その中央集権的大帝国は、周辺諸国に強大な脅威を与え、東アジア諸国は、その対応におわれました。
倭国も、強国化のため、中央集権国家を目指し律令体制を取り入れました。また東アジア世界のスタンダート仏教を受容します。激動の時代です。
七世紀に、列島に倭国から新しい国家「日本」が成立します。その舞台が飛鳥・藤原であり、今でも「日本の心のふるさと」と言われています。その過程で飛鳥文化、白鳳文化を造り上げます。「大和は国のまほろば」「咲く花の匂うが如く」と歌われた奈良の地、奈良の都は、古代日本の結節点であり、以後の日本の歴史の出発点でもありました。また唐王朝の模倣ばかりではなく“和風”を模索した時代でもありました。
皆さんと一緒に学び、飛鳥、奈良を巡見しましょう。学びによって飛鳥、奈良の風景・遺跡が見るたびに変わっていくと思います。