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明治大学博物館友の会 行事予定

〈近世史講演会〉キリシタン禁教政策とかくれキリシタン

 世界遺産に登録された『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の深い理解のために、明大の若手研究者と現地で長年地道な研究・調査を蓄積されてきた研究者をお招きしました。興味深い学習テーマですのでお誘いあわせの上、ぜひご参加ください。
【実施要領】
日 時 2019年12月23日(月) 13:30~17:00 (13:00より受付開始)
会 場 明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階 多目的室
<講演テーマと講師>
講演その1>「キリシタン禁令と鎖国の形成」 講師:清水 有子 氏(明治大学文学部准教授)
 江戸時代、徳川幕府はキリスト教を禁止し、「鎖国」という体制を形成して、徹底的にキリシタンを排除した。潜伏キリシタン、かくれキリシタンはそうした状況で生まれることになったが、なぜ日本ではこのような厳しい禁教体制がとられたのだろうか。そしてそれはどのような内容であったか。徳川家康、秀忠、家光の三代にわたるキリシタン禁令の内容と発令の過程を検討することを通して、あらためてこれらの問題を考えてみたい。
 はじめに、近年バチカンで発見された「マレガ文書」と呼ばれる新出の史料群を紹介する。これは主に十八世紀に実施されていた、豊後臼杵藩のキリシタン禁制の情況がわかる史料である。その概要から、鎖国下の近世日本社会がキリシタンを徹底的に排除するしくみであったことを確認したい。 
 次に、徳川家康のキリシタン禁令を検討する。家康は早くから禁教の考えを表明していたが、なかなか取締りに踏み切ることはできなかった。しかし慶長十七(一六一二)年以降、全国的に禁教令を発令し、最終的に宣教師を国外追放している。これらの法令はなぜ出されるにいたったのだろうか。二代将軍の徳川秀忠は、さらに禁教政策を強化し、はじめて日本人の海外渡航を制限する法令を出した。そのきっかけは、ルソン(フィリピン)から宣教師が日本へ密入国する事件が発覚したことにある。ルソンはこの頃、日本教会にとって重要な海外の宣教拠点となっていたが、そうなった背景をここでは考えたい。徳川家光は鎖国を完成させた将軍として有名であるが、なおも次々に生じるキリシタン問題に対応する必要が生じ、最終的に鎖国の体制を作り出した。その顛末を、日本人の海外渡航禁令や、中国船長崎集中令といった鎖国令の発令経過を追いながら見ていきたい。最後に鎖国体制の特徴を整理し、その始まりと終わりがいつといえるかを、あらためて確認して結びとしたい。(講師より)
 
講演その2> 「キリシタン信仰理解に資するかくれキリシタン研究の成果」 講師:中園 成生 氏(平戸市生月島博物館「島の館」学芸員)
 かくれキリシタン信仰(以下「かくれ信仰」)は、長崎県下の生月島・平戸島西岸、外海地方・浦上、五島列島、熊本県下の天草下島、福岡県下の今村、大阪府下の茨木市山間部などに存在した事が確認されているキリスト教由来の信仰文化で、現在も生月島の他、外海、五島の一部で組織的な信仰が継続している。
 過去かくれ信仰は「ヨーロッパと同様の純粋なキリシタン信仰(戦国~江戸初期の日本のカトリック信仰)が禁教となり、宣教師が居なくなった事で信者が勝手に変容させて土俗的な様相となったもの」と解釈されてきた。こうした理解は文学やメディアなどを通して普遍化するとともに、それに依拠する形で、異形の形態や特定の文字・記号を持つ石造物が各地で恣意的にかくれ信仰と結び付けられてきた側面もある。
 しかし、生月島はじめ実際に継承されるかくれ信仰の調査によって、同信仰の信者は同信仰とともに仏教、神道を独立並存的に信仰する多信仰の形態を取るという構造が明らかとなった(以前は総てが混成宗教化したと捉えられていた)。その上でかくれ信仰のみの要素を、宣教師報告に残るキリシタン信仰や、ヨーロッパ等のカトリック信仰の一般信者の様相と比較すると、共通する部分が多い事が分かった。教義を司る専業宗教者(宣教師)の不在は、却って継承される信仰形態の固定化を進めたのである。
 こうしたかくれ信仰の調査・研究成果を積極的に援用する事によって、キリシタン信仰の姿もより鮮明になってきた。キリシタン信仰は、イエズス会を始めとする宣教師の指導によって、ヨーロッパの一般信者に対する諸儀礼を援用しつつ、日本在来の宗教も参考にしながら、日本人の生業、社会、精神性を意識する形で信仰形態を形作ったものである事が分かってきた。講演会ではこのようなキリシタン信仰のあり方を、豊富なかくれ信仰の画像などを用いながら検証・紹介したい。(講師より)
【申込要領】
参加費 会員・明大職職員・学生(他大学含む)は無料、 一般 1,000円(会場にて集金)
定 員 200名(先着順)
締切日 2019年12月14日(土)
申込方法 事前申し込みが必要です。普通はがき・FAX・メールにて、「近世史講演会」係と明記のうえ、お申込み下さい。

<雅楽講演会>「雅楽の観かた・楽しみかた」

講師 三田 徳明氏(雅楽瑞鳳會 主席)
出演 雅楽瑞鳳會
 ふつう雅楽と言えば「神社の音楽」「日本古来」「平安貴族のたしなみ」などと言うイメージが一般的でしょう。
 しかし、現代に伝わる雅楽の楽曲の多くは、日本起源のものよりも古代アジア=シルクロードを伝わってきたものの方が多いそうです。日本以外の国々では同時代の芸能は既に消滅してしまっているのです。
 日本雅楽は、その内容も笙(しょう)・篳篥(ひちりき)などによる器楽演奏だけでなく、平安時代に大流行した歌や、雅楽の伴奏で舞う「舞楽」等上演形態も多岐にわたります。それはまさに「世界最古の音楽・舞踊の総合芸術」として日本が世界に誇るべきアジアの総合芸術だと言えましょう。
 
 今回の企画は「奏」「唱」「舞」という雅楽の全ジャンルを身体で楽しむものです。私達も参加して楽しめる演目もご用意いただけるとのこと。
 雅楽の醍醐味に触れ「平安貴族のたしなみ」で遊ぶひと時を、明治大学でお過ごしください。
 
 今回は日本雅楽古典の研究・伝承・普及を、日本をはじめアジア諸国で実践している三田徳明氏をお招きし、実演を交えながら雅楽の魅力をお話いただきます。
 「国際性」「エンターテイメント性」といった雅楽の意外な一面もご紹介したいと思います。「堅苦しい雅楽」ではなく、「楽しい雅楽」を全身で味わってお帰り下されば幸甚です(三田氏)。みなさま、奮ってご参加ください。
【実施要領】
実施日 2020年2月8日(土)
時 間 14:00~16:00(13:15より受付開始)
会 場
明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階  グローバルホール
講 師 三田 徳明氏 (雅楽瑞鳳會 主席)http://gagaku.asia
定 員 150名(先着順)
参加費
会員・明大教職員・学生(他校を含む)は無料
一般 1,000円(当日会場にて集金)
 申込方法 事前申し込みが必要です。普通葉書・FAX・メールにて「雅楽講演会」係と明記の上お申し込みください。
締切日 2020年2月1日(土)
【講師紹介】
 東京生まれ。学習院大学卒・同大学院修了。9歳より雅楽を学ぶ。中学校在学時より安倍季昌氏に師事。安倍家の篳篥(ひちりき)と右舞を修める。また、左舞を安斎省吾氏に師事。
 国立劇場主催公演、NYカーネギーホールでの講演など内外で雅楽を紹介。
 近年は雅楽を「アジアの総合芸術」と捉える立場から、アジア里探(Ret urn)プロジェクトを推進。東京芸術大学講師・韓国芸術総合大学招聘教授・上海戯劇学院客座教授など、雅楽の故郷アジアで教鞭をとり、各国の研究者と協力し、アジアへの雅楽の里帰り運動を推進している。
 現在、京都方安倍流雅楽師範。三田徳明雅樂研究會代表。雅楽瑞鳳會主席。東亜宮廷伝統楽舞国際研究会(本部・中国上海)副会長。学習院大学・放送大学講師。比較舞踊学会理事。於玉稲荷神社禰宜。 

2019年度 年間行事計画

2019年9月11日現在
見 学 行 事 講 演 会 等 企 画
4月 3(水)
会員案内地元見学会(江東PartII)〈案内〉高橋 幸子会員
 
5月   11日(土)
定期総会
特別講演会「古墳から見た吉備と倭王権」
新納 泉(にいろ いずみ)氏(岡山大学名誉教授)
6月 4日(火)
<江戸時代を探訪するPARTVIII>「幕末の歴史遺産 品川御台場を歩く」冨川 武史氏(品川区立品川歴史館学芸員)
25日(火)
<相撲講演会>「江戸の大相撲を探訪する」 土屋 喜敬氏(相撲博物館学芸員)
7月   27日(土)
<第16回古代史講演会>「光明皇后と聖武天皇~夫婦の絆を確かめる」瀧浪 貞子氏(京都女子大学名誉教授)
8月    
9月   28日(土)
日本考古学2019
「身体装飾の発達と縄文の社会構造」
阿部 芳郎氏(明治大学文学部教授)
「徳島県阿南市加茂宮ノ前遺跡の調査成果」
氏家 敏之氏(公益財団法人徳島県埋蔵文化財センター事業課長)
10月
31(木)~11/2(土) 
関東の遺跡巡りPARTII「房総3か国」(会員限定)
 
11月    
12月   23(月)
近世史講演会「キリシタン禁教政策とかくれキリシタン」
清水 有子氏(明治大学文学部准教授)
中園 成生氏(平戸市生月町博物館「島の館」学芸員)
2020年
1月
   
2月   8(土)
雅楽講演会「雅楽の観かた・楽しみかた」
三田 徳明氏(京都方 安倍流雅楽師範 雅楽瑞鳳會主席)
3月   4(水)
会員発表会&島田学芸員講演会
行事参加の申込み方法
 参加希望の方は、それぞれの締切日までに、各行事の申込み方法によって、住所・氏名・電話番号・会員番号・「○○」係を明記して申込みを行って下さい。
 お申込については特別に事情がない限り会からは返信をお送りしませんので、申込みをされた方は、当日直接集合して下さい。参加できなくなった場合は、友の会又は緊急連絡先に必ずご連絡下さい。

はがき宛先: 〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1 明治大学博物館友の会○○係
FAX: 03-3296-4365 <博物館気付>
メール: meihakutomonokaig★gmail.com(★を@に置き換えてご利用ください。)