明治大学博物館友の会 行事予定

<江戸時代を探訪するPart10>「洗足池から池上へ-西郷・勝両雄会見の地を訪ねて-」

江戸城の無血開城は、慶応4年(1868)3月13日、高輪の薩摩藩下屋敷で勝海舟が西郷隆盛に面会し、翌14日に田町の薩摩藩蔵屋敷にて江戸総攻撃の回避の方策が話し合われ、4月10日池上本門寺で最終判断が下されて実現したともいわれています。
一方、西郷・勝会見の伝承は池上本門寺にも残されています。また、勝が愛した洗足池の地に2019年9月に大田区立勝海舟記念館がオープンしました。今回は両雄にかかる江戸無血開城に至る地を訪ねます。
【実施要項】 
実施日 2025年2月25日(火)(小雨実施)
集 合 10:00 東急池上線 洗足池駅改札口
予定コース 洗足池駅改札口~大田区立勝海舟記念館~洗足池散策(勝海舟夫婦墓所・西郷隆盛留魂詩碑・千束八幡神社)~昼食解散~池上駅改札出口2F にて再集合~池上本門寺~大田区立池上梅園~都営地下鉄浅草線 西馬込駅16:15解散(予定)
現地講師
大田区立勝海舟記念館学芸員 星川 礼応(れお) 氏
池上本門寺霊宝殿学芸員 安藤 昌就(まさなり) 氏
(座学「徳川家と本門寺(仮称)」、霊宝殿及び寺域史跡の解説)
定 員 30名(先着順)
参加費
会員1,500円 一般1,800円<予定>(入館料、保険料等含む)
当日集金 *昼食は各自ご持参ください
 申込方法
事前申込制(先着順)
メール&往復はがきにて郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・年齢・電話番号・携帯番号・会員番号・「江戸探訪係」と明記の上お申込みください。
 締切日 2025年2月12日(水)
【主な見学場所】
(1)勝海舟夫婦墓所
勝海舟は官軍の置かれた池上本門寺に赴く途中、洗足池畔に憩い風景にうたれ、その縁でここに別荘を構えた。後に勝海舟の遺言で屋敷裏の台地に葬られたと伝えられている。妻民子の墓は後に青山霊園から移された。
(2)西郷隆盛留魂詩碑
勝海舟が、明治12年戦死した西郷隆盛を悼み浄光院(南葛飾郡)境内に私費で建てた碑。大正2年(1913)荒川放水路開削に伴い現在地に移転。
(3)千束八幡神社
貞観2年(860)に千束郷の総鎮守として宇佐八幡から勧請された。名馬池月像がある。「池月」は源頼朝が治承4年(1180)安房国から鎌倉に向かう途中この地に宿営していた際、突然現れた馬を気に入り池月と名付け愛馬とした伝承が残る。後に宇治川の先陣争いで佐々木高綱を乗せ、梶原景季の磨墨(するすみ)と競うことになる名馬池月である。
(4)池上本門寺
日蓮宗大本山、長栄山池上本門寺。日蓮上人が弘安5年(1282)10月13日入滅後、日蓮に帰依していた池上宗仲が屋敷の一部を寄進したことに始まる。第二世日朗以来鎌倉比企谷妙本寺と池上本門寺の貫主を兼任し、両山一首となった。慶長2年(1597)徳川家康から寺領100石の朱印を下賜された。五重塔(国重文)は慶長13年(1608)二代将軍秀忠が乳母岡部局(正心院)の発願により建立したもので関東では最古。石段は慶長年間(1596~1615)加藤清正により寄進造立されたと伝えられ、法華経宝塔品(ほうとうぼん)の経文にちなんで96段あり、その出だしの文言から「此経難持(しきょうなんじ)坂」とも呼ばれる。
不受不施派(法華を信じない者の施しは受けず、また施さない)の本門寺は寛永7年(1630)身池(しんち)対論を経て身延山久遠寺の傘下に収まった。慶応4年(1868)東征軍の東海道先鋒本営がおかれた。小堀遠州の築園と伝えられている松濤園は、西郷隆盛と勝海舟が会見した場所といわれ、隆盛の甥西郷従徳が揮毫した西郷・勝両雄会見碑が園内に残る。

ハイブリッド(会場参加とオンライン併用) 2025年会員発表会&外山徹学芸員講演会

 第20回目となります会員発表会は発表時間を1名40分として会員諸氏より日頃の成果を存分に発揮していただきます。また、外山徹学芸員からは近世村方文書の魅力について講演していただきます。多くの方の参加をお待ちしております。 
日 時 2025年3月24日(月) 13:00~16:10 (12:45より入場可能)
場 所 (会場)明治大学博物館教室(アカデミーコモン地下1階)
(オンライン)Zoomによる視聴
定 員 (会場)先着順 30名
(オンライン)先着順 90名
 参加費 無料(友の会会員限定。但し、この機会に入会される方は参加できます。)
申込方法 
メール(会場、オンラインとも可能)、ハガキ(会場参加のみ)
申込アドレス:meihakutomonokaig★gmail.com(★を@に置き換えてご利用ください。)
ハガキ宛先:〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1 明治大学博物館友の会
(件名に「会員発表会&学芸員講演会」参加と明記し、本文に氏名、会員番号、入会希望(一般の方)、電話番号、メールによる申込の方は参加区分(会場またはオンライン)を記載ください。)
 締切日 3月14日(金)必着。
 共同主催 明治大学博物館・明治大学博物館友の会

〈第一部〉会員発表会(13:00~14:25)
(1)下山 繁昭会員「古代インド文化が我が国へ伝播した痕跡を求めて」
奈良時代に川原寺では修行僧がベッドと椅子の生活をしていたことが発掘調査で分った。しかし、実際は遥か以前インド文化が伝来していた。ドルメンや甕棺墓・子持ち壷が日本各地に広く分布している。ガラスの分析ではインドパシフィック産のものが数多く認められている。
(2)大谷 正幸会員 「『公事の巻』事件 切支丹を疑われた富士行者」
月旺(げつがん)は俗名を前野理兵衛といい角行系富士信仰の四世代目である。天和3年(1683)12月、彼は切支丹奉行から尋問を受けた。『月旺居士公事の巻』から初期角行系に属する行者の日常を読み解きたい。
 
〈第二部〉講演会(14:40~16:10)
講師:外山 徹氏 (明治大学博物館学芸員) 「近世村方文書の魅力」
大学教授の最終講義でもあるまいに。回顧談をするには少し早いような気がするが、古文書と関わった初期の経験こそがその魅力を表現するにふさわしいと考えた。
私が初めて江戸時代の村方文書の実物に触れたのは埼玉県北本市であった。そこには荒川という大きな河川の水害に向き合う人々の暮らしがあった。その次は山梨県の富士吉田市だった。眼前にそびえ立つ富士山に感激した。ところが、そこには恨めしくも富士山を見上げたのではないかという人々の生活があり、美しい景色と厳しい生活のギャップが衝撃だった。同じ年には、当時の天津小湊町(現千葉県鴨川市)で漁村の文書を見る機会があった。人口に比してあまりにも村高が少ない。「米本位制」とも言える時代、領主はこのような村からどれほどの年貢を得られたのか? 所が替われば気候風土や地勢も異なり、人々の暮らしも変わって来る。それこそが村方文書を調査・研究する醍醐味である。

2024年度行事予定表

明治大学博物館友の会(2024年5月8日現在)
2024年 見学行事 講演会等企画
4月  
 
5月 21(火)第26回会員案内による地元見学会 「川崎市を訪ねるPart3-古代川崎の行政・文化の中心地“橘樹”の地をゆく—」
 
6月  
1(土) 総会特別講演会「弥生時代観を見直す-70歳の視点-」石川日出志氏(明治大学文学部教授)
7月  
6(土)琉球史講演会「琉球王国と種子島」 屋良健一郎氏(名桜大学国際学部上級准教授)(Z)
8月    
9月
 
 
10月  
5日(土)日本考古学2024
阿部芳郎氏(明治大学文学部教授) 
米田穣(みのる)氏(東京大学総合研究博物館教授)
 
19(土)中・近世史講演会 馬部(ばべ)隆弘氏(中京大学文学部教授)
11月 6日(水)~7日(木)<宿泊見学会>「北武蔵から南下野の遺跡を巡る2日間」 30日(土) <博物館館長 講演会>「私たちはなぜ、お人好しでだまされやすいのか~進化心理学入門~」 石川幹人氏(明治大学博物館館長 情報コミュニケーション学部教授)
12月  
21日(土) <第27回古代史講演会>「倭国の時代」 古市晃氏(神戸大学大学院人文学研究科教授)(Z)
テーマ別講演会 アイヌ文学 中川裕氏(千葉大学文学部教授)
2025年
1月
 
第27回古代史講演会
2月 25日(火) <江戸時代を探訪するPart10>「洗足池から池上へ-西郷・勝両雄会見の地を訪ねて-」  
3月  
24日(月) 会員発表会&学芸員講演会

4月 第27回会員案内による地元見学会  
(2024年5月8日現在)
(注)講演会の日程・講師は予定のもので変更などもあり得ますので、ご了承願います。
   Z:Zoom利用によるリモート講演会をいう。 
ハイブリッド講演会(会場参加とオンライン併用)における申込方法および留意事項について
これまで、オンラインでの講演会には参加の叶わなかった会員の方々に、博物館教室での対面講演を実施する運びとなりました。この機会に是非博物館にもお越しくださいますよう心よりお待ち申し上げております。

申込方法:会場参加、オンライン参加のいずれかとし、事前申込みが必要です。
 会場参加:普通はがきに限定、Fax不可。
 ※電子メールをお持ちの方もはがき申し込みとなります。
 記載事項:住所、氏名、電話番号、会員番号(会員の方)、入会希望(一般の方)、「○月○日○○○講演会」参加 と明記
 ※「○○○講演会」には申込みをしようとする該当講演会名を記載願います。
 はがき宛先:〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1 明治大学博物館友の会○○係
 定員に達してご参加できない場合、または開催方法等に変更が生じた場合に限り、はがきまたは電話にてご連絡いたします。

 オンライン参加:電子メールに限定。 
 申込みアドレス: meihakutomonokaig★gmail.com(★を@に置き換えてご利用ください。)
 件名に「○月○日○○○講演会」参加と明記し、本文に住所、氏名、電話番号、会員番号(会員の方)、入会希望(一般の方)、を記載ください。講演会参加登録用URLを開催前日には送信元のアドレスにお送りします。


お願い:
・会場参加とオンライン参加とで申込方法に相違がありますが、事務処理上の観点から区分いたしましたのでご理解ご協力をお願いいたします。
・特に会場の定員から、より多くの会員に参加いただきたく、これまでZoom講演会に参加された方には申込み状況によりオンライン参加をお願いすることもありますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
・一般の方で今回友の会に入会される場合の年会費は、2023年度会費3000円です。お支払い方法につきましては、次のとおりです。
 会場参加:当日会場にて納付していただきます。
 オンライン参加:電子メールによる申込みがあった場合、受付状況等を確認のうえ振込み口座等を返信いたします。


【新型コロナウイルス感染対策について】
・マスクの着用をお願いいたします。
・当日、発熱または体調不良の方は、会場でのご参加を遠慮願います。
・ご入場時は、必ず入口での消毒にご協力をお願いいたします。
※新型コロナウイルス感染拡大の影響により、開催方法や会場等に変更が生じる場合がありますので予めご了承ください。