2020年4月から、メールによる意見交換やZoomを利用したオンラインでの研究会を行ってきました。配信された報告資料についてメールで事前討論し(Net研究会)、翌月、Zoomによる例会(毎月第2金曜日午後)でさらに論点を絞り込んで討論するというスタイルです。2023年5月から教室での対面とZoomを併用するハイブリッド方式を試行しています。教室とZoomの参加者数は、教室が半数以上に増えてきています。ただ教室での機器設定のスキル獲得が十分でなく、Zoom側からの音声出力や画像の表示で支障が出ることがあって学芸員の先生にヘルプをお願いするなど、ご迷惑をおかけすることもありました。
会の活動のメインは輪読です。4月まで名著とされる『前方後円墳の時代』(近藤義郎著、岩波文庫)を輪読しました。輪読担当者から苦闘の跡が見える報告書が提出され、それ対して熱の入った討論が交わされて、超難解でしたが何とか最後まで読み通すことができました。5月から『考古学講義』(北條芳隆編著、ちくま新書)に取り組んでいます。また新機軸として、図書以外に論文を輪読することとし、10月例会で菊地芳朗著「前方後円墳の北限と『蝦夷』の墳墓」を取り上げる予定です。さらに、2024年1月には北條先生をお招きして、講演会とその後の質疑応答をガチで行う「寺子屋式研究会」を計画しています。
会の活動のもう一つの柱である古墳探訪は、コロナ禍による3年間のブランクが大きく、まだ軌道に乗っていない状況です。今秋、多摩川台の古墳見学を実施して、来春には3年越しの「山梨県の古墳」をめぐる日帰りバス旅行を是非とも実現したいと思います。そのほか会員が直接顔を合わせる機会をできるだけ増やし、活気ある会に戻すのが目標です。