研究・知財戦略機構 学内フォーマット集
細菌べん毛フックの自在継ぎ手としての力学原理の解明
研究課題名 | 細菌べん毛フックの自在継ぎ手としての力学原理の解明 | ||
研究種目等 | 基盤研究 (B) | ||
研究概要 | (研究実施計画) 昨年度は急速凍結したフック繊維を電子顕微鏡で観察し,らせんピッチおよび直径の揺らぎを計測することにより弾性係数を算定したので,今年度は水中での「生」の弾性係数を計測する準備を行う。 1.フラジェラ繊維の弾性定数の計測 ポリフック繊維は長さが短く捕捉,計測が難しいので,まず菌体より単離したフラジェラ繊維の弾性定数を計測する。そのために蛍光染色をおこないガラス棒の先端に抗体で固定し,ナノマニュピレータで直接力を加えてピッチの変化を計測する。 2.リコンビナントフック蛋白質の精製 昨年度試験的に精製してフックタンパク質が得られることを確認したので,今年度はクローニングしたフックタンパク質を大量に単離精製し,抗体を作製する。抗体はガラス棒に固定し,フック繊維を固定するのに使う。 3.フック蛋白質の再構成および蛍光染色 フックタンパク質より再構成したできるだけ長いフィラメントの形成をめざす。再構成したポリフックは急速凍結法により固定して,らせん形状が菌体に生えたものと違わないかを電子顕微鏡で確認する。フックフィラメントを蛍光顕微鏡で観察し,マニュピレータで捕捉するために,フック蛋白質に蛍光色素をラベルする。もしくはFRPを組み込んだフック蛋白質の発現を試みる。 4.レーザトラップ法によるフックフィラメントの捕捉 YAGレーザを用いてラテックスビーに固定したフラジェラまたはフックフィラメントの捕捉を試みる。 5.倒立型蛍光顕微鏡を使ってのフック繊維の弾性率の測定 1の課題を成功させた後,蛍光顕微鏡を用いてレーザトラップやマニュピレータで固定したフックフィラメントの弾性率を計測する。 6.らせんピッチや半径の揺らぎから計算によりフックフィラメントの弾性定数を出せるようにする。また水中でのフックフィラメントの揺らぎのシミュレーションを試みる。 |
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研究者 | 所属 | 職 | 氏名 |
理工学部 | 教授 | 吉村英恭 | |
補助金額(千円) ※直接経費のみ |
2,100 | ||
研究期間 | 2005.4~2008.3 | ||
リンク |