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科学研究費採択課題詳細 2006年度

近赤外半導体レーザーの差周波発生を利用したテラヘルツ分光計の開発

研究課題名 近赤外半導体レーザーの差周波発生を利用したテラヘルツ分光計の開発
研究種目等 基盤研究 (C)
研究概要 (研究実施計画)
(1)周波数計測の精度向上
 発生したテラヘルツ電磁波の周波数は,2台の半導体レーザーの周波数の差から求められる。周波数をロックした方のレーザー周波数は既知である。現状のシステムでは,パーソナルコンピューターからの指令でもう一方の半導体レーザー周波数を掃引し,その周波数を波長計で読み取り,テラヘルツ電磁波の周波数を得ている。波長計による周波数計測の精度は~30MHzであるので,さらに測定精度を上げるため,EO変調器で光コムを発生させ,ビート計測により,より精度の高い周波数計測を可能にするシステムを開発する。

(2)レーザー周波数安定度の向上
 上に述べた方法では,周波数計測精度は,EO変調器に入射するレーザー光の周波数安定度で制限される。現状のシステムでは,周波数安定度は~MHz程度であるので,CsのD2線の飽和吸収にレーザーをロックする方法で,レーザー周波数安定度の向上を図る。

(3)分光実験
 テラヘルツ領域に豊富な吸収線を持つメタノール分子や,スペクトル解析が容易なハロゲン化水素のスペクトルを観測して,分光計の評価実験を行う。その後,たんぱく質やナノ粒子の人工格子のスペクトル測定に着手する。
研究者 所属 氏名
  理工学部 助教授 小田島仁司
補助金額(千円)
※直接経費のみ
700
研究期間 2005.4~2008.3
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