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特定課題研究ユニット詳細 2006年度

生殖内分泌研究所

研究所名 生殖内分泌研究所
研究課題名 環境-視床下部-下垂体-性腺軸を巡る生殖制御の機序解明
研究所概要 (研究目的・達成のイメージ)
高等動物の生殖現象は多様な内因性および外因性の因子により調節されており(下図),その機序を解明するためには,分子,細胞,組織,個体のレベルで解析し,分子レベルまでの作用機序を解明する。

諸因子の作用機序の解明により,有効で正常な生殖条件の構築が期待される。このことによって,食の持続的な安定供給が求められる食料生産における畜産動物の健全な繁殖条件や環境条件のデザインが可能となる。

(研究実施概要)
1.下垂体が産生・分泌する生殖腺刺激ホルモンについて,その遺伝子のレベルの調節機構を解明する。特に,遺伝子の発現レベルを決定する転写因子について解析を進め,新規性のある複数の遺伝子をクローン化しつつあり,それらの機構解析を展開する。また,遺伝子クローニングを通じて作成した種々のベクターを改変しホルモンを含め,有用物質生産系の確立を行う。

2.下垂体が産生・分泌する乳腺刺激ホルモンであるプロラクチンについて,その遺伝子発現制御機構と機能解析を展開する。この分子は,ストレスおよび免疫調節に関わるが,乳腺,脾臓,脳など多臓器に未同定のアイソフォームを発見しており,これらの新規分子の機能解析を通じて,新規の機能物質の開発へと展開する。

3.体外受精,トランスジェニック動物の作成を通じて,受精に際した優良胚の培養環境の検討を進め,安定で確実な胚・個体発生が可能となる条件の確立を行う。この事を通じて,生殖と成長,有用畜産動物の系統維持と増殖に資する技術開発を行う。

4.養豚環境と繁殖効率の相関を内分泌環境のパラメーターを加えて解析し,養豚現場の環境改善からの生産向上の実践的な提案を行う。
研究者 所属 氏名
  農学部 教授 加藤幸雄
  農学部 教授 針谷敏夫
  農学部 教授 長嶋比呂志
  農学部 教授 纐纈雄三
研究期間 2006.4~2011.3
リンク 生殖内分泌研究所