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震災等復興活動

子どもたちに対する学習支援(福島県南相馬市)

2018年10月25日
明治大学 震災等復興活動支援センター

子供たちの安全に配慮した活動を行っている子供たちの安全に配慮した活動を行っている

子どもたちと折り紙を使った製作活動子どもたちと折り紙を使った製作活動

折り紙で作った「輪」折り紙で作った「輪」

 農学部の学生から、福島県南相馬市小高区でのフリースペース活動(※)の実施について、寄稿がありましたのでご紹介いたします(明治大学公認ボランティアサークル「LINKs」での活動の一環になります)。
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 今回、フリースペースに参加してよかった点は2つある。
 1つは、東日本大震災によって被災した福島県を実際に自分の身体で体感できたことだ。フリースペースのスタッフの方に震災当時のエピソードや今の復興状況をお話していただいたり、被害が大きかった場所を紹介していただいたりした。実際に被災された福島の方からお話を聞くと鳥肌が立った。テレビの報道を被災地から離れた東京で見るのと、実際に被災地を自分で訪れるのとでは全く違うことを実感した。悲しいことに、同じ日本で起こった災害でも、被災していない日本人の中に、東日本大震災が自分とは無関係だと考えている人は多くいると思う。また、自分が無関係だと考えていることにすら気づいていない人も多くいると思う。私もその一人だった。力のない私たちができることは少ないが、このように被災地を訪れて、まずは私たちの災害に対する意識を変えることが福島の完全なる復興、さらにこれから起こり得る災害への対策に繋がると感じた。これから私の他にも、より多くの人に被災地を訪れてほしい。

 2つ目は私たちのボランティアが無意味ではないと実感できたことだ。東日本大震災から約7年半が経ち、私が訪れた南相馬市は新たな建物が建てられ、道は整備されており、大体復興を遂げている。そのため、今回私たちは福島の子供たちに勉強を教えたり、一緒に遊ぶという内容の活動をした。これは本当に被災者の方々のためのボランティアなのだろうかと疑問に思うことがあった。しかし、福島の子供たちと触れ合うことで、被災した子供たちからは子供目線での震災に対する感覚、考えを聞くことができ、震災後に生まれた子供たちからは、今の福島の生活、学校の状況、そして震災から流れた年月を実感することができた。また、被災したことによって生活が大変になった親御さんを少しでも助けることができたのではないだろうか。

 今回のボランティア活動を通して、被災したことのない私の災害に対する意識を変えることができた。しかし、福島の完全な復興や、これから起こり得る災害に対して、私たちがどう対処していけばいいのか、具体的にはわかりきらなかった。また活動をして、さらに理解、考え方を深めたいと思う。

                              農学部1年
                              園田 梨花

※「フリースペース活動」とは
「小高区小・中学校親の会」という団体が、東日本大震災によって仮設住宅等への居住を強いられた子供達の心のケアを図るとともに、子供達の将来のため親として何ができるかを考え動き出した活動で、子どもの学習支援を主活動としています。