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震災等復興活動

北海道胆振東部地震に係るボランティア活動に参加して

2018年11月26日
明治大学 震災等復興活動支援センター

避難所移転の際に片付けた段ボールベッド(安平町公民館にて)避難所移転の際に片付けた段ボールベッド(安平町公民館にて)

地震で破損した施設(安平町公民館にて)地震で破損した施設(安平町公民館にて)

震災の直前の日付のままの新聞(安平町公民館にて)震災の直前の日付のままの新聞(安平町公民館にて)

 北海道胆振東部地震で甚大な被害を受けた北海道勇払郡安平町において,本学大学院生がボランティア活動を行いました。安平町での活動の様子について寄稿がありましたのでご紹介いたします。
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 2018年11月3日,私は北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた北海道勇払郡安平町を訪れ,短期間ではあるが復興の兆しの見えた同町でボランティア活動を行う機会を得ました。同庁所在地である札幌から離れていることもあり,交通インフラは充実しているとは言えず,同町へのアクセスは車に頼らざるを得ない環境ではありますが,道内在住者を中心に50名を超える参加者が集まっていました。
 
 今回は,町内に2か所残っていた避難所を1か所に集約することに伴い発生した引っ越し業務及び避難所の片付けに従事しました。避難所となっていた安平町公民館の施設内でもガラスの欠損が見られたほか,施設裏手の傾斜地はブルーシートで覆われており,土砂災害の生々しい傷跡に驚きを隠せませんでした。
 地震発生からおよそ2か月が経過し,ライフラインは既に復旧していましたが,土砂崩れの恐れから避難指示が解除されず,高齢者を中心に多くの住民が今なお避難所生活を余儀なくされていたことは,北海道の厳しい寒さを知る自分としては非常に心苦しく感じました。長期ボランティアとして同町ボランティアセンターでの活動に従事しているという参加者から,行政や他地域からの支援が被災者に行きわたるまでは3日間(72時間)を耐えるための備えを日常から意識することの必要性を教授してもらうことができ,今後の自分の生活にも活かさねばならないと強く感じました。
 
 ボランティア活動では段ボールベッドを実際に解体してまとめるという作業にも従事し,自分が実際には使用したことがない段ボールベッドの存在や利便性について認識するとともに,他のボランティア参加者から災害時に役立つ「すずらんテープ」の結び方など,実践的な知識を教授してもらえたことも,今後に向けて大きな学びとなりました。引き続き機会を捉えて災害ボランティア等に従事するとともに,いつ来るとも知れない災害への備えに対しても大きな示唆を得ることができたボランティアでした。
 
大学院グローバル・ガバナンス研究科
博士後期課程2年 髙木 超

* この活動は「震災等復興支援ボランティア活動に伴う助成金」を利用して行いました