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情報コミュニケーション
学部

2023年度「国際交流(タイ)」派遣プログラム実施報告

2023年11月24日
明治大学 情報コミュニケーション学部

タイの学生が空港出迎えタイの学生が空港出迎え

開講式開講式

開講式での集合写真開講式での集合写真

タイ文化交流会タイ文化交流会

合同発表のテーマ決め合同発表のテーマ決め

タイ文化を学んだあと、打ち解ける参加者たちタイ文化を学んだあと、打ち解ける参加者たち

卒業生の講演卒業生の講演

合同発表準備合同発表準備

合同発表合同発表

修了式のあとで修了式のあとで

アユタヤ観光1アユタヤ観光1

アユタヤ観光2アユタヤ観光2

合同報告会 タイプログラム概要スライド合同報告会 タイプログラム概要スライド

合同報告会 発表の様子合同報告会 発表の様子

情報コミュニケーション学部設置科目「国際交流(タイ)」の履修者がタイ・バンコクにて行われた派遣プログラムに参加しました。本プログラムは6月に行われたアセアン学生交流受入プログラムと併せて双方向での学生交流を実現するプログラムです。2020年から2022年はコロナ禍でオンライン開催だったため、4年ぶりに対面での実施となり、貴重な国際交流体験となりました。

今年度の派遣プログラムは、「国際交流(タイ)」履修者の情報コミュニケーション学部生20名(1年生2名、2年生13名、3年生3名、4年生2名)が参加し、8月28日から9月11日の日程で行われました。
 
本プログラムは、事前学習、受入プログラムサポート、派遣プログラム、帰国後報告会などを含め、「国際交流(タイ)」(2単位、通年科目扱い)を修得することができます。「国際交流(タイ)」の主な目的は、文化や価値観の異なる東南アジアで日本語や日本について学ぶ同世代の学生との親密な交流を通し、様々な「気づき」を経験してもらうことです。自分自身や日本の文化を見直す機会となるでしょうし、将来多様な背景を持つ人々と共創・協働できる力を養うことにも繋がります。今回参加した学生たちも、授業ばかりでなく、長時間、親密にタイの友人たちと一緒に過ごすことで、たわいない会話からも、それぞれが多くの「気づき」を得られたことでしょう。本プログラムに参加してどのような学びがあったかは、10月22日のホームカミングデーの際に行われた報告会で、ひとりひとり発表しました。
 
本プログラムには、研修先であるタイの文化や社会について学ぶことのほかに、2つの柱があります。一つは、タイの大学生と合同で数人ずつのグループを作り、SDGsに関わるテーマを決めて約10日間取り組むものです。市内での調査やオンラインアンケートなどを行い、その結果をまとめて発表します。今年度の学生たちは下記のようなテーマに取り組み、それぞれが限られた時間の中で精一杯話し合い、研修結果を取りまとめました。
 
① 経済格差について (スラムへの調査を含む)
② バンコクと東京の緑
③ 都市への人口集中
④ タイと日本の運河の違い
⑤ 商品パッケージの素材調査
⑥ 日本とタイの女子教育
⑦ 適切なごみの分別を促す方法について
⑧ 同性婚に関する意識調査
 
もう一つの柱は、参加者のキャリア形成に関するものです。今回は、理工学部と合同で三菱自動車モーターズの見学を行ったほか、タイや東南アジアの架け橋として働く3人の本学部卒業生の話を聞く機会を設けました。 
 
主なプログラム日程は以下の通りです。
 
≪2023年度アセアン学生交流派遣プログラムスケジュール(一部紹介)≫
 
8月28日(月) バンコク到着
8月29日(火) シーナカリンウィロート大学(SWU)にて開講式、講義「タイでの生活について」、SWUツアー、アセアンセンターにてオリエンテーション
8月30日(水) 合同発表準備学習
8月31日(木) 三菱自動車タイランド見学
9月1日(金)  市内観光(SWU学生らとのグループツアー)
9月2日(土)  タイ在住の明治大学卒業生との交流
9月3日(日)  自由行動日
9月4日(月)  SWU学生との交流、合同発表準備学習
9月5日(火)  タイの歴史、伝統芸能学習、合同発表準備フィールドワーク
9月6日(水)  合同発表準備フィールドワーク
9月7日(木)  合同発表リハーサル
9月8日(金)  合同発表会、修了式
9月9日(土)  アユタヤ観光(アユタヤ日本人街跡、遺跡観光+象乗り、アユタヤ水上マーケット)
9月10日(日) 自由行動日
9月11日(月) 帰国
 
以下、タイでの研修直後の参加学生のコメントや、報告会での報告内容から一部抜粋して紹介します。
 
私にとって今回の短期プログラムが初めての外国で約2週間毎日が新鮮でとても楽しかったです。このプログラムで私が学んだことは、日本で知識をつけるだけではなく、実際に現地へ行き、自分の目や耳、五感を使って肌で感じることの大切さです。今やネットで調べれば写真や動画を見てさまざまな知識を得られますが、自分がその地に身を置き生活することはその何倍も得られることがあると感じました。特にSWUの学生との合同発表では、ジェンダー平等をテーマにインタビューをしてプレゼンを作成しましたが、実際にタイ人の考えや価値観やタイ人の学生の議論の仕方、スライドの作り方などを知ることができました。他にも食べ物の辛さや交通量の多さに驚いたり、SWUの学生との交流を通して優しさを感じたり、たくさんの思い出・経験が出来ました。これからは躊躇わず一歩踏み出し、主体的に行動していこうと思えるような2週間になりました。(1年)
 
タイやラオス、ベトナムの留学生と出会う前は、文化などの違いから交流をすることはとても大変だろうと予想していました。しかし実際に出会ってみると、日本の学生となんの変わりもないように交流をすることができました。むしろ日本人より「気が合う」と感じる学生にも出会うことができました。こんなにもすんなり打ち解けることができるのかと私は非常に驚きました。しかし、国際交流がひと段落した今、私はこれを「普通」だと思ってはいけないと理解しました。それは相手の留学生たちの凄まじい努力のおかげでした。圧倒的な勉強時間、それを全て苦としない姿勢、これに私はとても感動しました。同時に私も理解するための努力をしなくてはならないと感じました。相手の文化を学び、理解することで国を超えた交流も思っている以上に難しくはない。これを今回知ることが出来て本当に良かったと感じています。(2年)
 
新しく外国の文化を知ることは新鮮で、さらに他の国の文化も学びたいと考えカナダへ留学に行く事を決めた。受け入れと派遣を通じて、私は特に2つの事が重要であると感じた。1つ目は、お互いを理解しようとする姿勢を持つことである。国籍が違うだけではなく、今まで育ってきた環境も異なるため、物事に対する考え方は一人一人大きく異なる。自分の価値観や当たり前を押し付けるのではなく、話を最後まで聞く、相槌やリアクションをわかりやすく打つ、質問をするなどの姿勢を日本人と接する時以上に意識することが大切だと感じた。2つ目は、自分から積極的に話しかけに行く姿勢を持つことである。私は、観光の時や食事の時などに積極的に自分から話しかけにいくようにした。その結果、シーナカリンウィロート大学の3年生ほぼ全員と話すことができ、一人一人と大切な思い出を残すことができた。話しかけてもらうのを待つのではなく、自分から話しかけに行くようにすることで、徐々に周りの人も積極的に話に来てくれるようになった。タイの学生は、常に明るく元気で相手が初対面の人でも話しかけに行くのを躊躇していない人が多いと感じた。そのようなタイの学生と2週間過ごす中で、私の性格にも変化が生じ、タイに行く前より明るくなったと伝えてくれる友人もいた。募集があった際は、参加するか非常に迷ったが、自分の視野を広げ、新しいことに挑戦する機会を与えてくれたこの国際交流プログラムに参加してよかった。(4年)

【「国際交流(タイ)」報告会】
情報コミュニケーション学部は、2023年10月22日(日)に行われた明治大学ホームカミングデーにおいて、今年度の夏に実施した2つの国際交流プログラム(タイ、ベトナム)の合同報告会を開催しました。当日は両プログラム履修者の他、一般の来場者にもご参加いただきました。

タイのプログラムコーディネータである和田悟准教授からプログラム概要が紹介された後、参加学生による発表が行われ、6月の受入プログラムでの経験、タイで行った企業見学などから学んだこと、現地の学生との合同調査、発表の経験について一人ひとりが報告をしました。

海外渡航が初めてだったという学生もおり、最初は不安を抱えていた学生も、タイ・ラオスの学生たちと親密な交流をし友情を育むことができ、海外の人々と交流し、一緒に働くということへの自信を強めることができました。中には、留学意欲を強め具体的に動き出した学生もいました。また、アジアとの交流を後のキャリアに活かした先輩たちの話を聞くことで大きく勇気づけられたとの声を聞くこともできました。