Go Forward

明治大学黒川農場

食品ロスに関する国際ワークショップに参加しました

2019年10月25日
明治大学 黒川農場

蜷木特任講師によるポスター発表蜷木特任講師によるポスター発表

グループ討議の様子グループ討議の様子

ドイツ連邦チューネン研究所の主導の一環として、G20首席農業研究者会議(MACS-G20) が主催し、国連食糧農業機関(FAO)、国連環境計画(UNEP)、農林水産省が共催する食品のロスと廃棄に関する国際ワークショップ’International Workshop on Food Loss and Waste Prevention targeting Southeast and East Asian region’が、2019年10月16日~18日の3日間、国連大学(東京都渋谷区)で開催されました。本会は、生産の半分以上とされる食品のロスと廃棄の防止を、東南アジア、東アジア地域を対象に検討するもので、9カ国84名の参加のもとに開催されました。明治大学黒川農場からは小沢聖特任教授・蜷木朋子特任講師と藤原俊六郎元特任教授が参加しました。
 会議は、以下8セッションについて、報告を元にグループ討議に多くに時間が割かれました。マカオのレストランチェーンで、調理回数を分けることで燃料費、人件費は増えたものの、廃棄が減って収益が増加した例の報告などがありました。グループ討議の中では、各国の「食べられる食品」と「廃棄する食品」の区分、賞味期限の考え方などに大きな違いがあることがわかりました。セッションの最後では、今後の行動計画と方針が提言され、次回の開催地がタイのバンコックに決まりました。
ポスターセッションでは‛Hydrothermal decomposition changes food waste to liquid fertilizer’と題し、黒川農場で実施している、有機性廃棄物を水熱分解で液肥にする研究について蜷木特任講師が発表しました。廃棄食品の利用については、各国の興味が強く、新技術である「水熱分解」について多くの質問が寄せられました。

ワークショップのセッション
1:食品のロスと廃棄の測定と報告
2:家庭からの食品廃棄物
3:法的課題と具体的政策
4:ポスターセッション
5:収穫後のロスと廃棄–東南アジア、東アジア諸国における課題と展望
6:フードサービスにおける食品廃棄
7:食品のロスと廃棄に対する国家戦略
8:地域における食品のロスと廃棄の防止への協力体制とネットワーク構築の促進