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法学部長 長坂 純

法学部では、毎年夏休みを利用し、ケンブリッジ大学夏期法学研修を行っています。国際化・多様化が進む現代において、日本法とは異なる外国法に触れ、世界における法の多様性を理解することにより、改めて法律学を学ぶ意義を考えてもらいたいと思います。

 研修生は、事前に英語能力やイギリス法の基礎知識の習得のための留学基礎講座を受講します。そして、研修では、ケンブリッジ大学の教員から直接イギリス法・EU法、国際法等の授業を受け、また、法律に関する授業の理解を助けるための法律英語の授業のほか、法律専門家によるゲスト・レクチャ-やケンブリッジ大学の学生との議論の機会も多く設けられています。
 このように、現地において直接に外国法に触れることにより、法律学の奥深さに誘発され、多様な法の一つとして日本法を学ぶ姿勢が培われることが期待されます。

 さらに、本プログラムでは、授業だけではなく、ロンドンへのフィールドトリップや伝統と歴史を体現するかのようなカレッジでの寮生活、現地の法学部生との交流など貴重な体験ができます。国際化・多様化が進む現代社会においては、日常とは違うものを知り、それに触れ、理解しようとすることが重要です。そのような姿勢は、論理的思考(リーガル・マインド)を習得するために法律学を学ぶための視野を広げることにもなります。
ここに外国の法文化に触れる意義が認められるでしょうし、卒業後の研修生の将来に役立つことを期待しています。

 

プログラム担当教員 佐藤 智恵

 グローバリゼーションが進む現在では、法律学を学ぶ(学ぼうとしている)みなさんにとっても、日本以外の国・地域との関わりが避けられなくなっています。たとえば、多くの日本企業が海外の企業と取引を行っており、将来、みなさんが出張として海外に行く機会もあるでしょう。また、弁護士が外国人・外国企業の関係する事案を扱うことも増えています。さらに、国・地方公共団体も姉妹都市関係を結ぶ等、積極的に諸外国・地域との関係を深めています。大学生のうちに積極的に海外に出て、海外の生活、文化、習慣等を学ぶ機会を持つことは、みなさんにとって貴重な経験となるはずです。

 ケンブリッジ大学夏期法学研修は、ケンブリッジ大学のカレッジで行われるイギリス法やEU法の授業と、裁判の傍聴や国会見学等のフィールドトリップを通じて、イギリス法・EU法、法律英語を学ぶプログラムです。授業やフィールドトリップはすべて英語で行われ、プログラム期間中はカレッジの寮で生活します。さらに、プログラムではケンブリッジ大学法学部の現役学生がプログラムアシスタントとして、勉強や生活の相談にのります。このように、本プログラムでは、外国法としてのイギリス法・EU法を学ぶのみならず、現地の学生生活や習慣・文化を体験することもできます。

 法学部では、本プログラムの成果を最大限とするために、事前学習科目として1年次より履修できる「留学基礎講座A」を設置しています。初めての海外、初めての英語での生活・・・不安は多いと思いますが、まずは、「留学基礎講座A」を履修し、ケンブリッジへの一歩につなげてください。

 ケンブリッジ夏期法学研修に参加するみなさんが、グローバル化する世界でも十分に活躍できることを期待しています。